
写真&原稿:ちゃんまさ
写真のクオリティを追求するなら、RAW現像ソフトの選び方が重要です。中でもDxO PhotoLab 9は、ノイズ処理や色再現に強みを持ち、画質重視のフォトグラファーから高く評価されています。
しかし操作性や動作環境には独特のクセがあり、Lightroom Classicのように万人向けとは言えません。
本ブログ記事では、DxO PhotoLab 9の特徴・メリット・デメリット・Lightroomとの違い・価格情報まで、実際にブログ管理人が使用した視点で詳しく解説。
これから購入を検討している方が、自分の用途に合った選択をできるよう整理して解説します。
プロモーションコード → chanmasa26
DxO PhotoLab 9の公式情報(公式サイト) → こちらから
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- DxO PhotoLab 9.6 リリース
- DxO PhotoLab 9の価格とプロモーションコード割引
- DxO PhotoLab 9の無料体験版のダウンロード方法
- DxO PhotoLab 9の新機能
- DxO PhotoLab 9の基本機能
- AIマスク機能の導入と使い方
- AIマスクと部分調整ツールの概要
- 部分補正にノイズ除去とシャープ項目を追加
- DeepPRIME XD3採用
- DeepPRIME XD3とアドビAIノイズ除去を独自データで比較
- ファイル名の一括変更
- iPhoneの画像サポート
- DxO PhotoLab 9を使ってみた!
- DxO PhotoLab 9で気になったこと
- DxO PhotoLab 9の書き出し時間を検証
- DxO PhotoLab 9のシステム要件
- DxO PhotoLab 9とLightroom Classicとの違いを比較
- ブログ管理人のDxO PhotoLab 9 総合評価
- まとめ
DxO PhotoLab 9.6 リリース
2026年3月17日、DxO Labsは、PhotoLabの最新版「バージョン9.6」をリリースしました。PhotoLab 9のライセンス保有者は、無料でアップデートできます。
今回の目玉は、ノイズ除去の最新モデル「DeepPRIME XD3」がベイヤーセンサーに完全対応し、すべてのセンサーで最新のノイズ除去機能を利用できるようになりました。
その他、AIマスクの操作性向上、DNG保存時に従来の非圧縮のほか「ハイファイ圧縮」が選択できるようになり、RAW品質のDNGファイル容量を最大で4分の1までコンパクトにできます。
今回のアップデートは、すべてのPhotoLab 9ライセンス保有者が、無料でアップデートできます。
DxO PhotoLab 9の価格とプロモーションコード割引

DxO PhotoLab 9の基本情報というべき「価格・ライセンス形態・対応OS」などを網羅的にざっくり解説します。
発売日
DxO PhotoLab 9は、2025年9月2日に発売されました。
価格
DxO PhotoLab 9の価格は下記の通りです。DxO PhotoLab 9は、DxO SHOP(公式Webショップ)からのダウンロード販売のみとなります。
| 新規ライセンス価格 | ¥29,999 |
| アップグレード優待価格(Ver8または7の所有者) | ¥14,999 |
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ライセンス
DxO PhotoLab 9は買い切り型の永久ライセンスのため、代金を初回に支払えば永続的に利用できます。サブスクリプションのように毎年料金を支払う必要はありません。
対応OS
DxO PhotoLab 9は、macOSとWindowsに対応しています。
クロスライセンスのため、1つの契約で2台の作業環境にインストール可能です。
対応カメラと対応レンズの確認方法
DxO PhotoLab 9は、対応カメラ以外のデータは認識されません。対応カメラと対応レンズは、DxO公式サイト(サポートされているカメラとレンズ)で確認できます。
公式サイトで最新の対応状況を確認する
DxO公式ウェブサイト → サポートされているカメラとレンズを公式サイトで検索する
DxO PhotoLab 9の無料体験版のダウンロード方法
DxO PhotoLab 9は、独立型GPU性能を搭載した高性能PCが必須です。
購入前には必ず、無料体験版で快適に動作することを確認しましょう。

DxO PhotoLab 9は、30日間完全無料で試用できる無料トライアルを用意しています。処理したデータを保存し、お使いの現像ソフトで効果を試すことができます。
- 試用期間30日間
- 全機能が制限なしで利用可能
- 支払い情報の登録不要
メールアドレスを登録するだけで無料トライアルを使用できます。クレジットカード登録不要で、使用後購入に至らない場合でも請求されることはありません。
DxO無料体験版の導入方法を詳しくまとめたブログ記事「DxO PureRAW|無料体験版の入手方法、製品版の違いや制限を解説」で解説しています。あわせてご覧ください。
DxO PhotoLab 9の新機能
2026年3月17日、DxO PhotoLabの最新版「バージョン9.6」が公開されました。今回のアップデートを反映した機能を再説します。
DeepPRIME XD3が全センサー対応
X-Transセンサー限定だったDeepPRIME XD3が、「バージョン9.6」よりベイヤーセンサーにも対応しました。
これにより「高ISOノイズの大幅低減、ディテールの復元性能向上、色再現の精度向上」が期待できます。
ブログ管理人の視点では、夜景・ライブ・室内撮影など、これまでノイズを許容していたシーンで明確な差が出ます。とくにISO3200以上を多用するユーザーにとっては、実用レベルで画質改善を体感できるアップデートです。
DeepPRIME XD3は、PureRAWに搭載されるモデルと同一です。そのため、DxO PhotoLab 9.6を購入すればPureRAWを別途購入する必要はなく、コストを抑えることができます。
AIマスクに拡散機能を追加
AIマスクに「拡散」機能が追加され、選択範囲の境界を自然にぼかせるようになりました。
これにより「空と地面の境界が不自然になる問題を改善、ポートレートの肌補正がより自然に仕上がる、グラデーション調整の違和感を軽減」が期待できます。
ブログ管理人の視点では、従来はブラシやグラデーションで細かく調整していた工程が簡略化され、ワンステップで自然な仕上がりに近づきます。現像時間の短縮にも直結する改善です。
DNG高忠実度圧縮で最大1/4まで軽量化
RAW品質を維持したままDNGファイルを最大4分の1まで圧縮できる保存方式を採用しました。
ポイントは「画質劣化を最小限に抑える、ダイナミックレンジ維持、編集耐性をそのまま保持」という点です。
ブログ管理人の視点では、圧縮されたデータと非圧縮のデータを判別することはできませんでした。大量の写真を扱うユーザーにとって非常に実用的であり、ファイルサイズの削減は「長期保存の容量問題を軽減、外付けSSDコストの削減、大量現像時の処理効率向上」につながります。
DxO PhotoLab 9の基本機能

革命的な技術でRAW画像処理をリードするDxO PhotoLab 9ですが、ここからはDxO PhotoLab 9に採用された新機能の中から、主に6つの機能について解説します。
AIマスク機能の導入と使い方

DxO PhotoLab 9の新機能「DxO AIマスク機能」は、人工知能の力を活用して、スマートでピクセル単位の精度を誇る範囲選択を瞬時に作成できます。特徴は、3つの異なる方法でマスクを作成できること。ユーザーの中には「マスクアレルギー」の人も多いと思いますが、「DxO AIマスク機能」は、とても使いやすいと思います。
DxO AIマスク機能は3つの作業方法に対応
- マウスカーソルを重ねて選択エリアを選択する
- 領域を矩形で囲んで選択エリアを選択する
- 対象リスト(空、人、顔、髪など)から選択エリアを選択する
ユーザーは、写真のさまざまな部分にマウスカーソルを重ねるだけで選択エリアが表示され、気に入ったところで選択できます。
選択方法を一つではないので、自分が使いやすいと思う方法でマスクを選択できます。
さらに直感的な方法として、さまざまな被写体の種別(空、人、顔、髪など)、事前定義された対象のリストから選択できるようになりました。
次項では、それぞれの選択方法について、画像付きで解説します。
カーソルを重ねて1クリックでマスクする方法
DxO PhotoLab 9の新機能「DxO AIマスク機能」の操作方法の中で、「カーソルを重ねて1クリックでマスク生成する方法」を紹介します。
ツール 「選択を追加」を選択

▲部分調整を有効化して「AIマスクのアイコン」を選択し、ツールの「選択を追加」を選択します。
すると、矢印のポインタが「十字形」に切り替わります。

▲プレビュー画面で、十字形のポインタを「顔」に移動すると、AIマスクが「顔の部分だけ」を識別し、選択範囲を赤色のオーバーレイで表示します。ポイントの位置でマスク範囲が変化するため、理想的な選択エリアを探します。

▲十字形のポインタを「髪の毛」に移動すると、AIマスクが「髪の毛」を識別します。この場合も、ポイントの位置でマスク範囲が変化するため、理想的な選択エリアを探します。

▲理想的な選択エリアが表示された状態でクリックすると、マスクとして保存されます。複数設定することもできます。

部分調整でレタッチできる項目
- 露光
- 選択的トーン補正
- DxO ClearView Plus
- コントラスト
- ホワイトバランス
- HSL
- ノイズ除去とデモザイキング
- シャープネス
- ブラー
▲マスクを選択すると、右側のツールを使い、部分的に「明るさ・ノイズ除去・シャープネス」などをピンポイントで調整できます。


▲写真左側がマスク補正前、右側が補正後。ワンクリックで顔のマスクを生成し、肌色だけを明るく調整できました。
マスクを領域を矩形で囲んで指定する方法
「マウスでエリアを選択してマスク生成する方法」を紹介します。
ツール 「エリアを追加」を選択

▲部分調整を有効化して「AIマスクのアイコン」を選択し、ツールの「エリアを追加」を選択します。

▲すると、矢印のポインタが「十字形」に切り替わります。選択したい部分でクリックし、ホールドした状態でエリアを指定します。背景前面をエリアとして選択すると、選択範囲が赤色のオーバーレイで表示され、背景が「マスク1」として設定されます。


▲背景の白ホリゾントの露出を白く飛ばしました。写真左側がマスク補正前、右側が補正後。背景だけを明るく調整できました。
マスクを対象リスト(空、人、顔、髪など)から選択する
「被写体を自動選択してマスク生成する方法」を紹介します。
ツール 「定義済みマスクを追加」を選択

▲部分調整を有効化して「AIマスクのアイコン」を選択し、ツールの「定義済みエリアを追加」を選択します。

定義済みエリア一覧
- 空
- サブジェクト
- 背景
- 人
- 動物
- 花
- 車
- 髪
- 顔
- 洋服
AIマスクと部分調整ツールの概要
新機能のAIマスクは、既存の部分調整ツール(U Pointテクノロジー)とスムーズに統合されることで、直感的な操作性を実現します。

AIマスクと併用できる部分調整(マスク)ツール一覧
- AIマスク → 選択範囲を人工知能で選択
- コントロールポイント → 選択範囲を円形で指定し、被写体を自動選択
- コントロールライン → 選択範囲をグラデーションで指定し、被写体を自動選択
- 段階フィルタ → 選択範囲をグラデーションで選択
- DxO FilmPack 7以降インストール時に利用可能
- 色相マスク → スポイトで選択した色に応じて選択
- 自動ブラシ → ブラシ操作で選択範囲を自動選択
- ブラシ → ブラシ操作で選択範囲を選択

▲フォトグラファーは、AIマスク、コントロールポイント、コントロールライン、グラデーションフィルター、ブラシツールを組み合わせて使用することで、複雑な部分補正を実現します。
部分補正にノイズ除去とシャープ項目を追加
緻密な現像を必要とするフォトグラファーのために、DxO AIマスクなどで指定した場所に、DeepPRIMEノイズ除去技術とDxO独自のレンズシャープネス最適化を、部分調整で適用できるようになりました。

新たに、部分調整機能の項目に、「ノイズ除去とデモザイキング」と「シャープネス」が追加されました。
DeepPRIME XD3採用

DxO PureRAW 5の一部としてリリースされていたDeepPRIME XD3が、正式版としてリリースされました。また、バージョン9.6以降ではベイヤーセンサーのRAWデータにも対応します。
DxO PhotoLab 9に搭載されるノイズ低減エフェクト一覧
- スタンダード → 軽快に動作する標準的なノイズ除去
- DeepPRIME 3 → 究極の高画質を実現するノイズ除去
- DeepPRIME XD3 → X-Transセンサー専用のノイズ除去
※DeepPRIME XD2sは、バージョン9.6から廃止されました。
スタンダードで調整可能なパラメーター

DeepPRIME 3などで調整可能なパラメーター

DeepPRIME XD3を独自データで検証
DxO PhotoLab 9の最大の強みは、バージョン9.6から「DeepPRIME XD3」が搭載されたことです。
ここでは、DxO PhotoLab 9(バージョン9.6)を使い、最新のDeepPRIME XD3と旧型のDeepPRIME 3、さらに、Lightroom classic(バージョン15.2 Camera Raw 18.2)のAIノイズ除去の効果を検証しました。
この写真はISO125で撮影したためノイズは少ないですが、DxO独自のラボレベルの光学補正の効果を期待しました。

カメラ:Sony α1 II
レンズ:Sony FE 600mm F4 GM OSS
設定:1/250秒 F5.6 ISO125
記録形式:ロスレス圧縮RAW(L)
画素数:約5000万画素
撮影場所:小松飛行場

ソフトウェア:DxO PhotoLab
バージョン:9.6
OS:Windows 11 Home
検証日:2026年3月20日

ソフトウェア:Lightroom classic
バージョン:15.2
OS:Windows 11 Home
検証日:2026年3月20日
検証1 元データ(未処理) vs DeepPRIME XD3


ISO125で撮影したオリジナル(左側)とDeepPRIME XD3適用後(右側)を等倍比較。
オリジナルの状態でもノイズ自体は少ないですが、細部が眠たい印象です。DeepPRIME XD3適用後は、DeepPRIMEのパラメーターでノイズ除去とレンズシャープネス(通常のシャープネスはなし)を調整して、ハロが生じないギリギリのところまでシャープネスを高めました。
DeepPRIME XD3は、低ISO撮影のRAWデータに対しても、レンズ光学の補正処理が働き、精細でクリアな画像に仕上がることが確認できました。
検証2 DeepPRIME 3 vs DeepPRIME XD3


DeepPRIME 3適用後(左側)とDeepPRIME XD3適用後(右側)の等倍比較です。
効果の違いはほとんど区別できない高レベルですが、DeepPRIME XD3はシートに貼られたシールのオレンジ色が再現できていますが、DeepPRIME 3は溶けたような描写になっています。また、DeepPRIME XD3の方が若干クリアで抜けが良い印象です。
DeepPRIME XD3とアドビAIノイズ除去を独自データで比較
DxO PhotoLab 9を購入するとき、DeepPRIME XD3とアドビAIノイズ除去の性能差ではないでしょうか?
ここでは、DxO PhotoLab 9(バージョン9.6)とLightroom classic(バージョン15.2 Camera Raw 18.2)を用意し、DeepPRIME XD3とAIノイズ除去の効果を検証しました。
その際、AIノイズ除去は「ノイズ除去」のみの単一エフェクトです。いっぽう、DeepPRIME XD3は、ノイズ除去、光学補正、レンズシャープネス機能を包括して行えます。
検証3 DeepPRIME XD3 vs Lightroom classic


DeepPRIME 3適用後(左側)とLinghtroom classicのAIノイズ除去適用後(右側)の比較です。Linghtroom classicのAIノイズ除去は、ノイズ除去のみの機能なので、通常のシャープネス機能を併用して処理しました。
Linghtroom classicは、オリジナル重視の軟調の結果が得られますが、シャープネスを強くかけると独特のグレイン(粒子)が現れやすい特性があり、それを抑えるためにさらにノイズ除去を加える悪循環に陥りやすいと思いました。
DeepPRIME 3はレンズシャープのみ(DeepPRIMEの機能の一部)適用した状態なので、さらに通常のシャープネス処理を加えることができます。
画質の評価は僅差であり「好みで選べば良い」と言えそうですが、個人的にはLinghtroom classicはシャープネスを強くかけると独特のグレイン(粒子)が現れやすい特性は「扱いにくさ」を感じます。
ファイル名の一括変更
DxO PhotoLab 9は、新たに強力な一括ファイル名変更ツールを導入し、ユーザーは元のファイル名と編集後のファイル名を完全にコントロールできるようになりました。
ファイル名は、画像のメタデータ、EXIF情報、またはカスタム文字列に基づいて自動的に生成され、整理や後処理を効率化します。
また、ユーザー独自のプリセットを作成・保存でき、プロジェクトやワークフロー全体で一貫した独自の命名規則を適用できます。
iPhoneの画像サポート
DxO PhotoLab 9は、Apple独自のiPhone画像形式(HEIC/HEIFおよびProRAW)をサポートし、iOSデバイスで撮影した写真の編集がこれまで以上に簡単になりました。
この対応により、iPhoneで撮影した写真の処理が格段に向上します。
DxO PhotoLab 9を使ってみた!
さっそく、手持ちのRAWデータをDxO PhotoLab 9で現像してみました。
AIマスクによる部分補正機能を使った作例

ブログ管理人がSONY α1 IIとFE600mm F4 GM OSS+20TCの組み合わせで撮影した月城写真です。
ノイズ処理にDeepPRIME 3を適用し、AIマスクで部分補正機能を使って現像。
このブログ用にJPEG出力した作例です。
AIマスクを活用したRAW現像の解説

無修正のRAWデータは、月明かりに露出を合わせているため、天守閣の露出が著しく不足しています。
AIマスクを駆使し、天守閣だけを明るくすることをレタッチ目標とします。

まずはトリミングを行い画角を整えます。
続いて、月の露出やカラーバランスを調整します。
この時、天守閣の露出はさらに暗くなりますが、問題ありません。

新機能のAIマスクを使い、天守閣のみをマスク処理します。

マスク部分(天守閣)のみを、部分調整機能を使い、露出を明るく設定します。
その後、LED照明のホワイトバランスやノイズ最適化をおこないます。
これにてレタッチ完了です。
DxO PhotoLab 9を使ったブログ管理人の感想
天守閣のマスク処理は、従来はブラシによる手作業で行っていましたが、「おおまかに選択し、ブラシサイズを変更して余分な部分を消去する」を繰り返す面倒な作業でした。
それがAIマスクを利用すると、選択場所を数カ所クリックするだけで最適なマスクを生成できます。マスクはさほど正確である必要はなく、大雑把な処理でも境界線は目立ちません。
被写体によって「機能の合う合わない」はあると思いますが、うまく決まれば作業時間を大幅に短縮でき、レタッチ作業の効率化と品質向上を実現します。
DxO PhotoLab 9で気になったこと
DxO PhotoLab 9を使用する過程で、「ノイズ処理がプレビューに反映されない」という現象に遭遇しました。
試行錯誤の末、プレビューに反映させる方法を発見しましたので、シェアしたいと思います。
対策法 → プリファレンス設定を変更する

下記の方法で設定変更します
- メニューの「編集 → プリファレンス」を選択し、プリファレンスを開きます。
- 「表示」タブを開く
- 「ビューアーの品質」の項目にある「DeepPRIMEレンダリングを有効化」にチェックを入れる
動作が重い(GPU依存)
DxO PhotoLab 9は高画質処理を実現するために、GPU性能に大きく依存する設計となっています。とくにDeepPRIME XD3によるノイズ処理は高品質な分、処理時間がかかる傾向があり、PCスペックによって快適さが大きく変わります。
高性能なGPUを搭載した環境であれば快適に動作しますが、GPU非搭載や低スペック環境では処理待ちが発生しやすく、テンポよく現像したい人にはストレスになる可能性があります。
高画質と引き換えに処理速度が犠牲になる「明確なトレードオフ」があります。
ユーザーインターフェースがタブ構成で分かりにくい
操作性(ユーザーインターフェース)はシンプルとは言えず、ややクセがあります。特に操作画面がLightroom Classicなどのアドビ系ソフトの縦方向の操作思想に対して、DxO PhotoLab 9は項目ごとに縦方向のタブ切り替えが加わるため、最初は戸惑いやすい構成です。
また、縦方向のタブ切り替えを行わないと設定項目がわからず、どのタブで何を調整するか理解するまでに時間がかかります。初心者にとってはハードルが高く感じるかもしれません。
一方で、機能自体は充実しており、使いこなせば高度な現像が可能です。直感的に使うというより、「慣れて使いこなすタイプ」のUIです。
DxO PhotoLab 9の書き出し時間を検証
DxO PhotoLab 9は新機能が搭載された反面、操作が若干重くなった印象を受けました。
そこで、ソニーα1 II ロスレスRAW(L)データ(約5000万画素)を使い、GPU処理とCPU処理の違いによる書き出し時間を計測しました。
検証に使用したRAWデータとPCスペック
ソニーα1 II ロスレスRAW(L) = ファイルサイズ:54MB
検証日:2025年3月24日実施

CPU = AMD Ryzen 7 9700X
メモリ = 64GB
GPU = GeFORCE RTX 4070Ti
OS = Windows 11
DxO PhotoLab:バージョン9.6
ブログ管理人のPC環境における処理時間の独自検証データ
DxO PhotoLab 9の無補正状態で、ノイズ処理と光学補正のみを適用し、GPU処理とCPU処理での書き出し時間を計測しました。
| GPU処理 | CPU処理 | |
| DeepPRIME 3 | JPEG:3.3秒 DNG非圧縮:4.0秒 |
JPEG:48秒 DNG非圧縮:43秒 |
| DeepPRIME XD3 | JPEG:5.7秒 DNG非圧縮:6.2秒 |
JPEG:3分48秒 DNG非圧縮:2分51秒 |
DeepPRIME 3とDeepPRIME XD3の書き出し時間を比較した場合、従来のDeepPRIME 3に比べて書き出し時間が長くなります。
GPU処理とCPU処理(プリファレンスで設定可能)による書き出し時間は、圧倒的にGPU処理が高速です。DeepPRIME 3は約14倍、DeepPRIME XD3は約40倍高速化できるという驚愕の結果が現れました。
ブログ管理人のPC環境におけるファイルサイズの独自検証データ
DxO PhotoLab 9で、ノイズ処理と光学補正を適用し、DNG保存時のファイルサイズを計測しました。
| ロスレス圧縮RAW(L) :54MB |
DNG・圧縮なし 書き出し時 |
DNG・高忠実度の圧縮 書き出し時 |
| DeepPRIME 3 | 140MB | 15.2MB |
| DeepPRIME XD3 | 136MB | 13.9MB |
DxO PhotoLab 9でDeepPRIME XD3ノイズ処理後、非圧縮でDNGファイルで書き出すと、ファイル容量はオリジナルの約2.5倍に増加しました。
続いて、DeepPRIME XD3ノイズ処理後、高忠実度の圧縮で書き出すと、ファイル容量はオリジナルの1/3以下まで減少しました。
非圧縮1枚の容量で、高忠実度の圧縮で保存すれば約10枚保存できる計算になり、データ保存時にストレージ容量の圧迫を低減できます。
DxO PhotoLab 9のシステム要件
前項の出力テストで判明したとおり、DxO PhotoLab 9は、画像処理をGPU性能に依存する設計です。システム要件の推奨構成も、グラフィックソフトとしてはハイスペックな仕様を要求しています。そのため、購入前には必ず、お使いのパソコンがシステム要件を満たしていることを確認しましょう。
DxO PhotoLab 9(バージョン9.6)のシステム要件は以下の通り。
Windows 2026年3月24日現在
| 最小構成 | 推奨構成 | |
| CPU | IntelCore1000シリーズ IntelCore Ultra 7 165H AMD Ryzen 4コア |
IntelCore1000シリーズ IntelCore Ultra 7 165H AMD Ryzen 8コア |
| メモリ | 8GB RAM | 32GB RAM |
| OS | Windows 10バージョン22H2 Windows 11バージョン22H2(64bit) |
Windows 11バージョン24H2(64bit) |
| GPU | Nvidia RTX 6GB VRAM AMD Radeon RX6000 6GB VRAM Intel ARC 8MB VRAM Intel AI Boost Core Ultra |
NVIDIA RTX 3070 8GB VRAM AMD Radeon RX 6700 8GB VRAM |
MacOS 2026年3月24日現在
| 最小構成 | 推奨構成 | |
| CPU | あらゆるCPU Apple M1またはRadeon Pro RX5700 |
M2 Pro |
| メモリ | 16GB RAM | 32GB RAM |
| OS | macOS 14.7 Sonoma | macOS 15 Sequoia |
DeepPRIME 3を快適に使用するためには、RTX3070(8GB VRAM)以上のGPUが必要です。そのため、CPU内蔵型GPUでは本来のパフォーマンスを発揮できません。また、macOSの場合は、M2 Pro搭載機でメモリ32GB搭載モデルを用意したいところです。
最新情報は、DxO公式サイト「DxO PhotoLab のシステム要件」で確認できます。
DxO PhotoLab 9とLightroom Classicとの違いを比較
DxO PhotoLab 9とLightroom Classicは、どちらも人気のRAW現像ソフトですが、設計思想が大きく異なります。簡単に言えば、DxO PhotoLab 9は「画質重視」、Lightroom Classicは「効率・ワークフロー重視」という違いがあります。
ここでは、実際の使用感をもとに違いを分かりやすく比較します。
ノイズ処理の違い
ノイズ処理に関しては、ブログ管理人の主観では、DxO PhotoLab 9の方が優れていると評価します。
DeepPRIME XD3は機械学習を活用した高度な処理により、ノイズを大幅に低減しながらディテールや色をしっかり残すことができます。高ISO撮影では、Lightroom Classicと比較しても一段上の仕上がりになる場面があります。
一方でLightroom ClassicもAIノイズ除去機能を搭載していますが、DxOと比べるとディテール再現や質感の面で差を感じるケースがあります。
価格の違い
価格体系は大きく異なります。
DxO PhotoLab 9は買い切り型のソフトで、一度購入すれば継続費用は発生しません。一方、Lightroom Classicはサブスクリプション形式のため、継続的に月額費用がかかり、価格改定の可能性がある点は考慮が必要です。
長期的に見ると、DxOはコストを抑えやすく、Lightroomは常に最新機能を使えるというメリットがあります。
向いている用途の違い
用途によって最適なソフトは異なります。
DxO PhotoLab 9は、夜景・野鳥・スポーツなどの高ISO撮影や、1枚ずつ丁寧に仕上げる現像に向いています。
一方でLightroom Classicは、大量の写真を効率よく管理・現像する用途や、日常的なワークフロー全体を効率化したい場合に適しています。
ブログ管理人のDxO PhotoLab 9 総合評価
総合評価
DxO PhotoLab 9は「画質特化型のRAW現像ソフト」です。とくにノイズ処理とディテール再現においては他ソフトより優位な場面があり、用途がハマれば非常に強力な選択肢になります。
一方で、動作の快適性についての評価は、PC環境で大きく異なります。
総合的には「画質重視なら高評価、効率重視ならPC環境で評価が分かれるソフト」です。
画質(ノイズ処理)
高ISO画像でもノイズを大きく低減しながら、細部のディテールや色をしっかり残す処理が特徴で、実際のレビューでも「ノイズを消しつつ細部が復元される」と評価できます。
機械学習ベースの高度な処理により「ノイズ除去、ディテール復元、色再現」を同時におこなう点が他ソフトとの大きな違いです。文字を含む画像も崩れづらい印象です。
コメント:現像ソフトの中でもトップクラスの性能です
操作性
操作感は「Lightroom classicと操作思想が異なる、設定項目が多く慣れが必要、AIマスクなど高機能だが操作や仕組みの理解に時間がかかる」という印象です。
AIマスクなどの高度な機能は搭載されていますが、直感的に使えるというよりは「マニュアルを熟読して使いこなすタイプ」の設計です。
コメント:操作に慣れが必要
動作速度
DeepPRIME処理は高品質な分、処理時間が発生します。GPU性能に大きく依存するため、PCスペックによって快適さが大きく変わります。
実際に「高品質だが処理や書き出しが重い」という評価も多く、パフォーマンス面は明確なトレードオフです。
コメント:高性能だが重い。最新GPU環境では★★★★★レベルの快適さ
コスト(買い切り)
DxO PhotoLab 9は買い切り型のソフトです。サブスクではなく一度購入すれば継続費用が発生しないため、長期的なコスト面では有利です。価格は約3万円前後で、アップグレードも用意されています。
一方で、毎年メジャーアップデートがあるため「最新機能を維持する場合は追加費用、長期的には更新コストが発生」という点は考慮が必要です。
PureRAW相当のノイズ処理機能を単体で使える点は大きなメリットです。
コメント:買い切りとしては優秀
まとめ
DxO PhotoLab 9の新機能は、画質重視のRAW現像ソフトとしての魅力をさらに高めてくれます。
とくに、バージョン9.6で採用されたDeepPRIME XD3による高度なノイズ処理は、高ISO撮影でもディテールと色を損なわず、AIマスク機能で被写体選択の手間を大幅に軽減。部分調整ツールの強化により局所的なノイズ除去やシャープ補正も可能になり、色再現もカメラプロファイルで自然に仕上がります。
さらにクロスライセンス対応で複数環境で利用できるなど、画質と作業効率の両立を追求したアップデートとなっています。

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