フォトグラファー向けフロンティア用の制作環境を紹介・2020年版

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プリント

パソコンでフォトレタッチしたデータをFUJIFIFMの銀塩プリント「フロンディア」で出力するためのワークフローを試行錯誤で検証中です。2020年4月時点でベストだと思われる方法をシェアします。

写真データ

カメラは、ソニーα7iiiをメインで使用中です。

写真撮影は「Jpeg+RAW」で保存して、色空間はsRGBに設定しています。万が一、Adobe RGBが欲しい時はRAWデータからAdobe RGBに書き出して対応する段取りです。実際のところAdobe RGBで書き出しことはありませんが・・・。

そもそもフロンティアの用紙は、sRGBの色域に合わせて設計されています。Adobe RGBはフロンティア用データとしては色域が広すぎるため、青色や緑色の高彩度の領域が再現できません。とくに青色は色あせた青色になるはずなので相性がよくないと推測できます。

メーカーもsRGB入稿を推奨しているので「sRGB」で撮影するのが無難です。

ディスプレイ

EIZO CG246にカラーナビゲーターをインストールして、ハードウェアキャリブレーションで運用中です。測色器は、X-Riteカラーモンキーデザインを使っています。

カラーナビゲーター6の設定は、メーカーの仕様に従い「色温度5000K・輝度80cd・ガンマ2.2・調整方法グレーバンランス重視」で設定しました。

しかし、フロンティアの紙色よりもモニタが黄色く見えるため、カラーナビゲーターの「高度な機能」にある手動調整を目視でおこないました。現在の設定は、おおよそ「色温度5600K・輝度80cd・ガンマ2.2・調整方法グレーバンランス重視」で運用中です。

筆者の目に5000Kは、どうしても黄色く見えるんですよね〜。これは人体的の特性なのか? 日本人と欧米人では瞳の色が違うことから、アジア人は欧米人に比べて「黄色く見える」との俗説があるようですが定かではありません。

ディスプレイのポイント

ディスプレイのキャリブレーションは、機械頼りでは完璧な一致は望めません。

色温度は、任意で設定できる製品が良いですね。X-Rite i1スタジオは「D50、D55、D65」といった感じで大まかか設定しかできません。その点、EIZOカラーエッジのカラーナビゲーターは、色温度が細かく調整できる上、目視による紙色調整ができます。なので、EIZOカラーエッジで得られるメリットは絶大と言えます。

上記システムを最安値で導入するなら・・・

▼ ディスプレイ EIZO CS2420-Z

表示解像度は1920×1200ドットと平凡です。ところが、カラーナビゲーターが使えるメリットは絶大です。正確な色で出力できた時は感動モノです!

▼ 測色器 X-Rite i1スタジオ

X-Rite i1スタジオに付属するソフトウエアはプリンタ用プロファイルの作成だけに使用します。ディスプレイプロファイルはカラーナビゲーターを使い、i1スタジオ測色器だけを使用します。

Photoshop CS6の設定

フォトショップは、MacOSX10.14まで使用できるPhotoshopSC6を使い続けています。

カラー設定は「一般用-日本2」を選び、作業用スペースはデフォルト設定の「sRGB」を使っています。理由は、フロンティアの出力プロファイルを解析するとsRGBの色域に合わせて設計されているからです。

レタッチ中は「色の校正」にチェックを入れ、フロンティアのプロファイルでエミュレーションしています。

校正条件のカスタマイズの設定は、シミュレーションするデバイスは、ネット収集したプロファイル「Fuji Frontier5-sRGB_CA-Pearl_V3a」を設定。マッチング方法は相対的な色域を維持を選択。黒色の補正は、チェックを外しています。

解像度については、300dpi相当で出力されます。テストで2Lサイズを出力する時、2400万画素のままで入稿(アンシャープマスクあり)したら解像度が甘く出力されました。

これは、商業印刷と同じ傾向です。300dpiのまま2Lサイズまで縮小し、適切なアンシャープマスクをかけたら解像度が増しました。ただし解像度が300dpiなので、弱めに処理した方がデジタル感が和らぎ好結果に仕上がると思いました。

検証

フロンティアの出力は、いつもカメラのキタムラに依頼しています。検証のため出力機がことなる2店舗で出力しましたが、色の差はわからないレベルでした。高度なキャリブレーション機能? または現像液が高精度で管理されているようです。

黄色に関しては、少し癖があるようです。黄色からマゼンタ方向に色相が転びます。ネット収集したプロファイルの作成日が2008年なので、現在の用紙と仕様が変わった可能性がありますね。

機会があればX-Rite i1 Studioで出力プロファイルを作成したいと思います。A4サイズのカラーチャートを2枚プリントする必要があるので、財布に厳しいですから(苦笑

まとめ

フロンティアの仕様、正式な出力プロファイルはケーカーから公開されていません。試行錯誤で試した内容なので、日々変化しています。とりあえず参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます

 

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