【2025年版】CFexpress Type A の選び方とソニー以外のおすすめ製品

撮影機材

写真&テキスト:ちゃんまさ

ソニーのミラーレス一眼を愛用するユーザーにとって、CFexpress Type A(コンパクトフラッシュ・タイプ・エー)は憧れのメモリーカードですよね。しかし、ソニーのみが採用している状況が続いており、そのためメディア価格が「高すぎる」ことから、長らく普及が滞っていました。

ところが、2024年からソニー以外のCFexpress Type Aが発売され、価格が徐々に下降する局面に突入しました。そして、レキサーからは、SDXC UHS-IIと同等の価格で購入できる製品も登場し、CFexpress Type Aが一気に普及しました。

2025年には、高速通信に対応した「CFexpress 4.0 Type A メモリーカード」が普及する予感があります。注目の製品やType A対応カードリーダーを厳選しましたので、セールなどで安く購入できるチャンスがあれば、思い切って購入してみましょう!

CFexpress Type Aとは

CFexpressは、3つの規格(Type A・Type B・Type C)がCFアソシエーションにより制定されています。ミラーレス一眼の多くがType Bを採用する中、ソニーのミラーレス一眼やカムコーダーは実績のないType Aを採用したことで、Type BとType Aが混在した状態で販売されています。

シェアはType Bが圧倒的多数であり、2025年の価格はSDXC UHS-II V90より安価な製品が出回っています。

一方、Type Aはソニー1社に限定されるため、メディア専業メーカーの参入が少なく、高値安定状態が続いています。ところが、2023年後半頃からType Aの160GB製品がセールで約1万円で販売されるなど、SDXC UHS-II V90と同等価格の製品が流通し始めました。

2025年には、CFexpress Type A Gen4対応製品のリリースと、旧規格製品の普及(低価格化)が予想されます。

CFexpress Type AとType Bの違い

CFexpress 2.0 Type A Type B
サイズ 20×28×2.8mm 29.6×38.5×3.8mm
インターフェース PCIe 3.0×2 PCIe 3.0×4
プロトコル NVMe 1.4 NVMe 1.4
理論最高速度 2000MB/s 4000MB/s
採用メーカー ソニー キヤノン・ニコン・富士フィルムなど

インターフェース CFexpress Type AとType Bのどちらも、パソコン内部の通信規格であるPCIe 3.0(CFexpress 2.0)を採用しています。しかし、レーン数についてはType Aが1レーンに対し、Type Bは2レーンあり、最大速度に2倍の差があります。Type Aは、小型化の代償として最大速度と最大容量が犠牲になっています。

互換性 CFexpress Type AとType Bは、本体サイズが異なり「互換性」がありません。

2023年8月、CFアソシエイションはCFexpress 4.0を発表しました。CFexpress 4.0 Type Aは理論最高速度2GB/s、CFexpress Type Bは理論最高速度4GB/sへ向上しました。

※CFexpress 4.0 Type Aは、CFexpress Type A(CFexpress 2.0)と互換性があります。

販売状況 旧規格と新規格の製品が混在して販売されている状況です。

CFexpress Type AとSDカードの大きさの違い

上の写真は、CFexpress Type AメモリーカードとSDカードの大きさの違いを比較したものです。本体サイズは想像以上に小さく、紛失しない管理が必要です。

CFexpress Type Aの選び方

CFexpress Type Aの製品選びで注意したいポイントは、おもに「最大書き込み速度」「CFexpress Type Aマークの有無」「最低持続書き込み速度(VPG)」の3点です。

CFexpress Type Aマークの有無

CFアソシエイションに加盟するメーカーの製品には「マーク」が表示されます。

CFexpres規格

CFアソシエイションマークに「A」のみ表記 CFexpress 2.0
CFアソシエイションマークに「A」と「4」が表記 CFexpress 4.0

CFexpress 2.0とCFexpress 4.0の見分け方は、CFアソシエイションマークに「A」のみの表記がされている場合はCFexpress 2.0、Aの左に「4」と記載されているものがCFexpress 4.0です。

CFexpress 4.0対応製品は、2024年時点でプログレードデジタルやネクストレージなどから販売され、2025年春には、ネクストレージから新製品が発売される予定です。

VPGの数値

VPGとは「ビデオパフォーマンスギャランティー」の略で、動画撮影時に保証された最低書き込み速度が記載されます。

VPG800 動画書き込み速度800MB/sを保証
VPG400 動画書き込み速度400MB/sを保証
VPG200 動画書き込み速度200MB/sを保証

記録メディアは、連続書き込み時に発熱する特性があり、その結果、書き込み速度が低下します。VPG400は、発熱による速度低下に強い製品です。

8K60Pの収録など特殊な用途では「速度低下=停止」となるため、致命的な問題となりますが、写真の連写時は速度が低下するだけなので、問題なく使用できます。数秒間の連射であれば、最低持続書き込み速度200MB/sでも問題ないと個人的には考えています。

VPG800は、CompactFlash Associationにより2025年2月27日に策定されたVideo Performance Guarantee Profile 5.0で規定されました。

記録メディアの種類

記録メディアには、主にqSLC、TLC、QLCの3種類があります。

qSLC ハイスピード・高耐久・高信頼 → 高価格
TLC スピードと耐性久をバランス
QLC 価格重視 → 低価格

CFexpress Type Aを業務用途で毎日使うなら、qSLCが望ましいですが、信頼性と引き換えに導入コストが高くなります。

趣味で使用するなら、TLCやQLCでも問題ないと思います。寿命を気にするなら、高容量の製品を選択すると寿命が向上します。

CFアソシエイション加盟企業

CFアソシエイションの公式サイトで公開された加盟企業は、下記の通りです。

CFアソシエーションで加盟企業を確認する リンク

CFexpress Type Aは必要か?

個人的な主観ですが、SDXC UHS-II V90とCFexpress Type Aの価格が同等になれば、CFexpress Type Aのメリットが際立ちます。

ブログ管理人は、ソニーα7R5/α1IIとCFexpress Type Aカードの組み合わせで運用中です。SDXC UHS-II V90と比べてバッファ開放時間が圧倒的に速く、PCへの取り込み時間も大幅に短縮されます。連写を多用するシーンでは、CFexpress Type Aカードは欠かせない存在です。

ただし、スタジオ写真など連射しない用途では、CFexpress Type Aカードのメリットを体感することはできません。その場合は、過去に購入したSDXC UHS-II V90で運用しています。

これから新規購入するなら、CFexpress Type Aカード一択です。

注意点
CFexpress Type AカードはSDXC UHS-IIよりも小型です。カード紛失に要注意です。

高速連写に最適なブログ管理人が選ぶCFexpress Type A

CFexpress Type Aカードの製品選びでは、前項でお伝えした通り「VPG」や「最低持続書き込み速度」を確認することで、購入前にある程度のパフォーマンスを見極めることが可能です。

しかし、ブログ管理人の実体験としてお伝えしたいのは、写真ユーザーがα1 IIで高速連写を重視する場合、記録時間はスペック表からは推測できないということです。これは経験から得た知見です。

以下に、具体的な比較例を示します。

CFexpress Type Aカードのカメラ書き込み速度を独自調査

CFexpress 4.0とCFexpress 2.0製品の中で、コストパフォーマンスに優れる下記2製品をチョイスし、α1IIの書き込み速度を計測しました。

Nextorage A2 SE(256GB)
規格:CFexpress 4.0
最大読み出し速度:1900MB/s

Lexar PROFESSIONAL SILVER(160GB)
規格:CFexpress 2.0
最大読み出し速度:900MB/s

スペック比較すると、CFexpress 4.0規格で最大読み出し速度1900MB/sの「Nextorage A2 SE(256GB)」の方が高速な書き込みに対応していそうに見えますよね?

しかし、独自調査の結果は逆でした。

α1 II のバッファフルから書き込み完了までの所要時間

  • Nextorage A2 SE(256GB):約26秒

  • Lexar PROFESSIONAL SILVER(160GB):約12秒

テスト実施日:2025年4月23日
記録設定:非圧縮RAW+X.FINE JPEG同時記録 連写速度:Hi+

この結果を受けて、ブログ管理人は「写真データの書き込み速度は、最低持続書き込み速度が大きく関係する」という仮説に至りました。Nextorage A2 SE(256GB)は高規格ではありますが、最低持続書き込み速度は400MB/sと芳しくなく、旧規格のLexar PROFESSIONAL SILVER(160GB)の600MB/sに劣っていたのです。

Lexar PROFESSIONAL SILVER(160GB)を推奨する理由

結果は明らかです。最新のCFe4.0規格よりも、旧規格のLexar SILVERのほうが約2倍高速な書き込み性能を発揮しました。

コストパフォーマンスの高さも魅力

Lexar PROFESSIONAL SILVER(160GB)は、最安値レベルの製品です。

実売価格では1万円台前半で入手可能なこともあり、用途を写真撮影に限定した場合「連写性能・信頼性・価格」の3点が揃った理想的なバランスです。しかも、高耐久のqSLC(通常はフラックシップが使用する)を採用する驚愕の製品だからです。

たとえば、Nextorage A2 SE(256GB)は規格やスペックこそ高いものの、実測では書き込みに倍近い時間がかかります。この製品は、大容量で安価な製品のため「動画用としてオススメ」との評価がブログ管理人独自の見解です。

CFe 4.0 Type Aはまだ時期早々?

現状、市販されているCFexpress Type A対応カメラの多く(α1 IIを含む)はCFe4.0に対応していません。つまり、割高な4.0対応カードを使ってもカメラ側の制限により十分な性能を引き出せない可能性が高く、現段階ではオーバースペックかつ高コストになりがちです。

次項の商品解説では、それぞれのカードの最低持続書き込み速度(メーカー公表値を抜粋)を明記しています。製品選択時の参考にしていただければ幸いです。

新規格 CFexpress 4.0 Type Aメモリーカードおすすめ

アマゾンで気軽に購入できる「CFexpress Type A 4.0」製品を、下記に厳選しましたのでご紹介します。

ProGrade Digital IRIDIUMシリーズ

α1 IIやα9 IIIの高速連写にオススメ

プログレードデジタルIRIDIUMシリーズは、CFexpress Type AのCFexpress 4.0(第4世代)として販売された製品です。IRIDIUMシリーズは「最大読込1800MB/s、最大書込1700MB/s」を発揮するプロフェッショナルモデルに仕上げられています。

CFexpress 4.0ですが、480GBモデルは最低持続書き込み速度が800MB/sまで低下します。実用上問題ないと思いますが、価格が高価なので、映画レベルの動画制作用途では「Nextorrage A2 PROシリーズ」を購入した方が安心です。qSLCではなくTLCという点も、価格に見合わないかもしれません。

規格 CFexpress 4.0
容量 480GB / 960GB
メモリータイプ TLC
最大読み出し速度 1800MB/s
最大書き込み速度 1700MB/s
最低持続書き込み速度 1450MB/s
※480GBモデルのみ800MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「メモリーカード ファイルレスキュー」無料
保証:3年 生産国:台湾

Nextorage A2 SEシリーズ

動画撮影にオススメ(高速連写はオススメしません)

Nextorage A2 SEシリーズは、CFexpress Type AのCFexpress 4.0(第4世代)として販売された製品です。A2 SEシリーズは「最大読込1900MB/s、最大書込1700MB/s」を発揮しながら、安価な価格に抑えた注目のグレードです。

注意点は、容量ごとに最低持続書き込み速度が変化する点です。とくに、高速連写を重視する写真ユーザーは、他製品の検討をお勧めします。カードリーダーとの相性問題も体験済みです。

詳細は、ブログ記事「Nextorage A2 SE CFexpress Type A 実測レビューと問題点」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

規格 CFexpress 4.0
容量 256GB / 512GB / 1024GB
メモリータイプ TLC
最大読み出し速度 1900MB/s
最大書き込み速度 1700MB/s
最低持続書き込み速度 1024GB = 1,500MB/s
512GB = 850MB/s
256GB = 400MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「メモリーカードファイルレスキュー」無料
保証:5年 生産国:台湾
Nextorage A2 SE 256GBの実測値

CrystalDiskMarkで速度計測結果(USB 3.2 Gen.2接続時)

上記データは、USB 3.2 Gen.2接続時のデータのため、本来のシーケンシャル性能を引き出せていません。それでも、ランダムリードが極端に遅い点は要注意です。

Nextorage A2 PROシリーズ

α1 IIやα9 IIIの高速連写にオススメ(世界初のVPG800準拠したqSLC採用のフラッグシップモデル)

Nextorage A2 PROシリーズは、CFexpress Type AのCFexpress 4.0(第4世代)対応の高信頼・高耐久モデルです。A2 PROシリーズは「最大読込1950MB/s、最大書込1900MB/s」を実現し、世界初のVPG800準拠モデルです。

市場想定価格。※価格はすべて税込です。メーカー公式のプレスリリース

  • NX-A2PROシリーズ: 79,790円(640 GB) / 49,790円(320 GB) / 26,990円(160 GB)
規格 CFexpress 4.0
容量 160GB / 320GB / 640GB
メモリータイプ qSLC
最大読み出し速度 1950MB/s
最大書き込み速度 1900MB/s
最低持続書き込み速度 1950MB/s
VPG VPG800
備考 データ復旧ソフト「メモリーカードファイルレスキュー」無料
保証:5年 生産国:

Nextorage A2 AEシリーズ

大容量に対応したTLC採用の中間グレード

Nextorage A2 AEシリーズは、CFexpress Type AのCFexpress 4.0(第4世代)対応の実用モデルです。A2 AEシリーズは「最大読込1950MB/s、最大書込1400MB/s」を実現しました。

A2 PROシリーズとの違いは、NANDに安価で大容量化が容易なTLCタイプを採用し、速度と価格のバランスが取れた中間グレードとなっています。大容量化のメリットを活かした2000GBモデルもラインナップしています。

市場想定価格。※価格はすべて税込。メーカー公式のプレスリリース

  • NX-A2AEシリーズ: 99,800円(2,000 GB) / 64,980円(1,000 GB) / 35,980円(500 GB)
規格 CFexpress 4.0
容量 500GB / 1000GB / 2000GB
メモリータイプ TLC
最大読み出し速度 1950MB/s
最大書き込み速度 1900MB/s
最低持続書き込み速度 1400MB/s
VPG VPG400
備考 データ復旧ソフト「メモリーカードファイルレスキュー」無料
保証:5年 生産国:

Pergear Masterシリーズ

Pergear Masterシリーズは、CFexpress Type AのCFexpress 4.0(第4世代)対応の上級モデルです。 Masterシリーズ「最大読込1780MB/s、最大書込1600MB/s」を実現しました。

容量は、1TB、512GB、256GBを設定します。

注意:CFexpress 4.0の認証マークが正規のものと若干異なります。また、VPGの表示もありませんが、CFアソシエーションのウェブサイトを確認すると加盟企業として登録されていました。

規格 CFexpress 4.0
容量 256GB / 512GB / 1000GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 1780MB/s
最大書き込み速度 1600MB/s
最低持続書き込み速度 非公開
VPG 非公開
備考 保証:5年 生産国:

ソニー製のCFexpress Type A(CFexpress 2.0)おすすめ

ソニー製のCFexpress Type Aカードは、2.0規格の製品が2種類販売されています。

  • CEA-Gシリーズ → 高信頼・高価格モデル
  • CEA-Mシリーズ → 汎用性能・廉価モデル

2025年5月時点でCFx4.0規格の製品は販売されていません。

CEA-Gシリーズは、過去にリコールを発表した経緯があります。まだ市場に流通している可能性があるため、信頼のおけるショップから購入することを推奨します。

ソニー公式「CFexpress Type A メモリーカード CEA-Gシリーズご愛用のお客様へ無償修理のお知らせとお詫び」

SONY CEA-Gシリーズ

ソニー CEA-Gシリーズは、CFexpress Type Aとして初めて販売された製品です。TOUGHシリーズは「5倍の落下強度、10倍の曲げ強度、IP57の防塵防滴性能」など、強靭なボディを持つプロフェッショナルモデルに仕上げられています。Gシリーズは上位モデルとして位置付けられ、最高のパフォーマンスを発揮します。

信頼性の高いモデルですが、製品価格が高い点が残念なポイントとなります。製品開発はNextorageが請け負っていると思われます。

規格 CFexpress 2.0
容量 640GB / 320GB / 160GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 700MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 データ復旧ソフト「メモリーカード ファイルレスキュー」無料
※MRW-G2(カードリーダー)必須
保証:5年 生産国:

SONY CEA-Mシリーズ

動画撮影にオススメ(高速連写はオススメしません)

ソニー CEA-Mシリーズは、TOUGHシリーズの特徴である強靭なボディを備えつつ、大容量モデルに仕上げられています。

Mシリーズはコストを抑えるため、最低持続書き込み速度が200MB/s(VPG200)に抑えられています。製品開発はNextorageが請け負っていると思われます。

規格 CFexpress 2.0
容量 1920GB / 960GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 700MB/s
最低持続書き込み速度 200MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「メモリーカード ファイルレスキュー」無料
※MRW-G2(カードリーダー)必須
保証:5年 生産国:

 

ソニー以外のCFexpress Type A(CFexpress 2.0)おすすめ

ProGrade Digital GOLDシリーズ

α1 IIやα9 IIIの高速連写にオススメ

プログレードデジタル CFexpress Type A COBALTは、普及モデルの位置付けです。信頼性の高いSLCメモリーを採用し、最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG400のパフォーマンスを発揮します。

規格 CFexpress 2.0
容量 120GB / 240GB / 480GB / 960GB
メモリータイプ TLC
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 800MB/s
最低持続書き込み速度 600MB/s
※120GBのみ450MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「Refresh Pro」非対応
保証:3年 生産国:台湾
created by Rinker
ProGrade Digital

Lexar SILVERシリーズ

おすすめ コスパ重視で選ぶならコレがおすすめ!

レキサーは、2017年よりLongeys Electronics社(中国)の子会社になっています。CFexpress Type A SILVERは、転送速度が最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG200のパフォーマンスを発揮する普及モデルです。

CFアソシエイション認証製品としては最安値であり、SDXC UHS-II V90同等の価格で販売されています。普及モデルといってもSDカードより2倍以上の書き込み速度を発揮するので、メディアを買い足す際には購入を検討したいところです。

規格 CFexpress 2.0
容量 320GB / 160GB
メモリータイプ qSLC
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 700MB/s
最低持続書き込み速度 600MB/s
VPG VPG200
備考 保証:10年(並行輸入の場合は適用外の可能性あり)生産国:台湾

Lexar Professional CFexpress Type A SILVERシリーズを自腹購入し、ブログ記事【レビュー】Lexar CFexpress type A SILVERはコスパモンスターを執筆しましたので、あわせてご覧ください。

Lexar SILVER 160GBの実測値

CrystalDiskMarkで速度計測結果

CFe2.0規格ですが、価格を考慮すれば優秀な性能です。

バッファが詰まるまで連写できる枚数
ソニーα7R5 バッファが詰まるまでの連写枚数
Lexar Professional CFexpress Type A SILVER 非圧縮RAW+JPEG同時記録 320枚
※カード表面温度35度
SDXC UHS-II V90 非圧縮RAW+JPEG同時記録 52枚
SDXC UHS-II V60 非圧縮RAW+JPEG同時記録 43枚
SDXC UHS-I V30 非圧縮RAW+JPEG同時記録 39枚
バッファフルから解放されるまでの時間
ソニーα7R5 バッファフルから解放されるまでの時間
Lexar Professional CFexpress Type A SILVER 約9.5秒
SDXC UHS-II V90 約23秒
SDXC UHS-II V60 約42秒
SDXC UHS-I V30 約1分26秒
カメラ内フォーマットの時間
ソニーα7R5 フォーマット時間
Lexar Professional CFexpress Type A SILVER 1秒以内
SDXC UHS-II V90 約2.5秒
SDXC UHS-II V60 約2.5秒
SDXC UHS-I V30 約3.5秒

 

Nextorage A1 Proシリーズ

α1 IIやα9 IIIの高速連写にオススメ

ネクストレージ A1 Proシリーズは、フラッシュメモリにqSLCを採用した上級モデルで、最高のパフォーマンスを発揮します。

価格を抑えるために40GBモデルも用意されていますが、この容量に限り書き込み速度が遅くなっています。予算があるなら、80GB以上のモデルを購入したいところです。

規格 CFexpress 2.0
容量 640GB / 320GB / 160GB / 80GB / 40GB
メモリータイプ qSLC
最大読み出し速度 950MB/s
最大書き込み速度 950MB/s
※40GBモデルのみ600MB/s
最低持続書き込み速度 850MB/s
※40GBモデルのみ550MB/s
VPG VPG400
備考 データ復旧ソフト「メモリーカードファイルレスキュー」無料
保証:5年 生産国:

Nextorage A1 SEシリーズ

動画撮影にオススメ(高速連写はオススメしません)

ネクストレージ A1 SEシリーズは、フラッシュメモリにTLCを採用した普及モデルで、大容量モデルを中心に展開しています。

メーカーが想定する主要用途は4K動画の長時間収録です。

容量によって最低持続書き込み速度が異なります。速度を重視する場合は、960GB以上のモデルを選択したいところです。また、α1 IIで高速連写を重視する場合、この製品はバッファが詰まった状態から解放されるまでの時間が、さほど高速ではありません。

高速連写を重視するユーザーは、他製品の検討をお勧めします。

規格 CFexpress 2.0
容量 1920GB / 960GB / 480GB
メモリータイプ TLC
最大読み出し速度 950MB/s
最大書き込み速度 950MB/s
最低持続書き込み速度 480GB = 400MB/s
960GB = 700MB/s
1920GB = 950MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「メモリーカードファイルレスキュー」無料
保証:5年 生産国:

DELKIN DEVICES POWER BLACKシリーズ

DELKIN DEVICES CFexpress Type A BLACKは、転送速度が最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG400のパフォーマンスを発揮します。

この製品は、発熱による速度低下を重視した設計になっています。

規格 CFexpress 2.0
容量 160GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 880MB/s
最大書き込み速度 730MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 保証:3年 生産国:台湾

DELKIN DEVICES POWERシリーズ

DELKIN DEVICES CFexpress Type A POWERは、転送速度は最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG400のパフォーマンスを発揮します。

発熱による速度低下を重視した設計になっています。

規格 CFexpress 2.0
容量 160GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 880MB/s
最大書き込み速度 730MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 保証:3年 生産国:台湾

PERGEAR Primeシリーズ

◀︎旧デザイン

PERGEAR CFexpress Type A Primeは、転送速度が読込最大880MB/s、書込最大400MB/sを発揮します。

いち早く低価格を打ち出してきたブランドですが、CFアソシエイションのマークやVPGの記載がないため、「CFexpress Type A互換品」の可能性が高いです。

2025年4月時点で「CFアソシエイションマーク」と「VPG」が記載されており、CFアソシエーションのWebサイトを確認すると、加盟企業としてブランド登録されていました。

規格 CFexpress 2.0
容量  320GB / 160GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 880MB/s
最大書き込み速度 900MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 保証:5年 生産国:中国

CFe4.0規格のカードリーダー選びの落とし穴

CFexpress Type A 4.0規格が登場し、転送速度はUSB 3.2 Gen2×2(20Gbps)に匹敵する速度を期待できます。ただし、ポテンシャルを最大限引き出すためには「カメラ・パソコンポートの有無・SSD速度」など、すべての条件が合致することが重要です。

CFe4.0規格のカメラ側の対応状況

2025年5月時点、カメラでCFexpress Type A 4.0に正式対応している製品はありません。ソニーα1IIもCFexpress Type A 2.0対応のため、CFexpress Type A 4.0製品を購入しても書き込み速度(バッファフルから解放されるまでの時間)は向上しません。

パソコン側の対応状況

Mac:現行Macは、接続ポートにThunderbolt 4を搭載するため、CFexpress Type A 4.0の転送速度の2倍の転送速度(40Gbps)まで対応できます。起動ディスクもSSDのためボトムネックになることもありません。

Windows:現行Windows機でCFexpress Type A 4.0の転送速度を引き出すためには、下記の接続ポートを備えていることが必要です。起動ディスクがハードディスクやSATA SSDの場合、書き込み速度が遅く、ボトムネックが発生します。

CFe4.0の互換性 転送速度 対応
USB4(Thunderbolt 4) 40Gbps
Thunderbolt 3 40Gbps 非対応
USB 3.2 Gen2×2 20Gbps
USB 3.2 Gen2 10Gbps ○ ※速度低下
USB 3.2 Gen1 5Gbps ○ ※速度低下
カードリーダー側の対応状況

USB4(Thunderbolt 4)対応製品
ProGrade DigitalとNextorageから発売されていますが高価です。

USB 3.2 Gen2×2対応製品
ネット検索しましたが、通販で気軽に買える製品は販売されていませんでした。CFexpress Type A 4.0にベストマッチする規格だけに、安価な製品が販売されることを期待します。

USB 3.2 Gen2対応製品
ネット通販で2500円前後から購入可能。ただし、転送速度はCFexpress Type A 4.0規格の半分しか引き出せません。

CFexpress Type A 4.0対応カードリーダーのカタログ

Nextorage NX-SA1PRO

数少ないUSB 4(40Gbps)対応モデル

ブログ管理人独自の検証結果、MacMini(インテル搭載機)のThunderbolt 3では認識されませんでした。古いMacユーザーは要注意。

インターフェース USB 4
転送速度 40Gbps(CFexpress 4.0対応)
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A
付属ケーブル USB Type C to Type C付属
created by Rinker
Nextorage

ProGrade Digital PG09.6

数少ないUSB 4(40Gbps)対応モデル

公式情報としてThunderbolt 3非対応を公開済み。Macユーザーは注意!

インターフェース USB 4
転送速度 40Gbps(CFexpress 4.0対応)
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A
付属ケーブル USB Type C to Type C付属
created by Rinker
ProGrade Digital

CFexpress Type A おすすめカードリーダーのカタログ

CFexpress Type A用カードリーダーは、まだまだ少ない状態です。数少ない製品の中から、信頼性が高そうな製品を選択しました。ここでは、CFexpress Type A 2.0規格に適した「10Gbps対応製品」を紹介します。

ソニー MRW-G2

インターフェース USB 3,2 Gen 2
転送速度 10Gbps(CFexpress 2.0対応)
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A / SDカード(UHS-II)
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

ProGrade Digital PG09

インターフェース USB 3,2 Gen 2
転送速度 10Gbps(CFexpress 2.0対応)
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A / SDカード(UHS-II)
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

Lexar LRW530U-RNBNG

インターフェース USB 3,2 Gen 2
転送速度 10Gbps(CFexpress 2.0対応)
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A / SDカード(UHS-II)
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

TREBLEET CFexpress Type Aカードリーダー

注意:Nextorage A2 SE 256GBを認識しません

インターフェース USB 3,2 Gen 2
転送速度 10Gbps(CFexpress 2.0対応)
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

Lexar Professional CFexpress Type A SILVERシリーズを自腹購入し、ブログ記事【自腹検証】TREBLEET CFexpress Type Aカードリーダーは安くておすすめを執筆しましたので、あわせてご覧ください。

 

まとめ

CFexpress Type Aカードは、高い転送速度と耐久性を提供するメディアで、連写や4K・8K動画撮影に適しています。

CFexpress 2.0から4.0への進化により、最大読込速度や書込速度が大幅に向上。価格帯や性能差があり、qSLCやTLCを採用したモデルが主流です。

業務用途では信頼性の高いqSLC製品、趣味用途ではTLCやQLC製品でも十分な性能を発揮します。選定時には、転送速度や最低持続書き込み速度(VPG)を確認することが重要です。

この記事を書いた人
ちゃんまさ

雑誌編集部勤務を経て、個人制作会社を設立。30年以上にわたり雑誌取材、企業案件、TV番組の撮影・ディレクションに従事。現在はカメラ・レタッチ・動画編集などの実務情報を発信中。
ソニーイメージングプロサポート(SIPS)会員/ニコンプロフェッショナルサービス(NPS)会員。
業務で実際に使用してきた機材をベースに、現場視点で信頼性あるレビューをお届けします。

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