【独自検証】PureRAW 3が快適に動くPCスペックは?おすすめのパソコンを紹介

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Mac

検証協力:じゃんかすパンダ Text/Photo:ちゃんまさ

RAWデータの品質改良ソフト「DxO PureRAW 3」は、簡単操作で手軽に品質向上できるので、本気でレタッチするときに欠かせないソフトウェアですよね。

ノイズ低減に定評があるDeepPRIMEやDeepPRIME XDですが、無料体験版を試用すると「処理時間に30分以上かかる・・・」という声をよく聞きます。

そこで、管理人のちゃんまさが検証用機材を用意し、PCスペックと処理時間の関係を「独自検証」。DxO PureRAW 3は、どのようなスペックのパソコンを用意すれば「DeepPRIMEやDeepPRIME XD」が軽快に動作するか調べてみました。

また、独自の検証結果と経験を元に、パソコン買い替えを検討している人の中にも「どこで買えばいいの?」「どんなPCを買えばいいの?」とわからない人のために、コスパ重視の選び方やおすすめの推奨パソコンを紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

注意:家電量販店で店頭販売しているパソコンはコスパが悪いのでおすすめしません。記事を読んでいただければ自分に最適なBTOパソコンが見つかるハズです。

パソコンのスペック不足を疑うべき2つのサイン

  • DeepPRIME XD処理に10分以上かかる
  • GPU処理を選択できない

上記項目が該当したらパソコン選びの失敗または買い替えサインです。

PureRAW 3 ちゃんまさ独自の快適度診断

  • 処理時間が5分以上 → ストレスMAX PC買い替え必至!
  • 処理時間が3分以上 → PC買い替え予備軍?
  • 処理時間が1分以内 → 快適 ※12万円クラスのPC導入で実現可能
  • 処理時間が30秒以内 → 神の領域

現在お使いのパソコンでPureRAW 3の「ちゃんまさ独自の快適度診断」をおこないます。「DeepPRIME XD」の処理時間を計測します。

2000万画素のRAWデータなら楽々クリアできると思いますが、6000万画素になると一気にハードルが高くなります。

参考までに、ニコンD850の4500万画素の場合、12万円クラスのPCでも厳選すれば「DeepPRIME XD」処理で神認定の17秒前後で処理できますよ!

PureRAW 3のシステム要件

PureRAW 3 ※2023年8月現在
最小 推奨
CPU IntelまたはAMDの64ビットマルチコアプロセッサー
SSE 4.2以降の2GHz以上
Intel Core プロセッサ (6 コア以上) または AMD Ryzen
システムメモリ 8GB 16GB
グラフィック Windows10 バージョン 20H2
がサポートしているもの NVIDIA RTX2060、AMD Radeon RX 6600 および最新ドライバ
ディスク 4GBの空き領域があるハードディスク 6GBの空き領域があるハードディスク

※メーカー公式ページで公開されたPureRAW 3のシステム要件(※Windows)

最低システム要件は、すごくハードルが低く、グラフィックボードも10年前のもので動きそうな印象ですね。実際は、このスペックのパソコンでは快適な処理はおこなえません! 推奨スペックは、6コアCPU&RTX2060という高めのスペックを要求しています。

DeepPRIME XD の処理時間を独自検証

私が業務用途で使用中のRAW現像用PCスペック

  • CPU:AMD Ryzen 5 4500
  • マザーボード:MSI  B550 PRO-VDH WIFI
  • グラフィックボード:NVIDIA GeForce RTX 3060 ※VRAM 12GB
  • SSD:2TB
  • メモリ:32GB RAM
  • 電源:650W 80PLUS

※NVIDIA Studio Driverを使用

CPUは、世代の古い低スペックですが、6コア12スレットで動作するため、 DxO PureRAW 3のシステム推奨スペックに適合し、快適に動作します。グラフィックボードは、ミドルクラスのRTX 3060 VRAM 12GBを選択。BTOパソコンなら12万円程度から購入できるコスパ志向のスペックです。

このパソコンで独自検証をおこないました。

検証1 AMD Ryzen 5 4500+GTX 1660 SUPER

SONY α7RV(6100万画素)、NIKON D850(4500万画素)、EOS1DX MarkIII(2010万画素)のRAWデータに、DxO PureRAW 3を適用した時の変換時間を計測しました。

グラフィックボードをエントリークラスのGTX 1660 SUPERに換装して、ノイズ除去の処理時間を計測しました。

▶︎▶︎ GTX 1660 SUPERを装着するとCPU処理より約8倍高速化

GTX 1660 SUPER SONY α7RIV
6100万画素RAW
NIKON D850
4500万画素RAW
CANON EOS1DX MarkIII
2010万画素RAW
GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理
HQ 21秒 21秒 9秒 9秒 5秒 5秒
PRIME 1分11秒 1分11秒 23秒 23秒 18秒 18秒
DeepPRIME 29秒 2分17秒 16秒 1分18秒 10秒 44秒
DeepPRIME XD 59秒 8分06秒 34秒 4分44秒 21秒 2分46秒

※検証実施:2023年8月

グラフィックボードはエントリークラスで定評があるGTX 1660 SUPERを装着。GPU処理に対応する「DeepPRIMEとDeepPRIME XD」の処理時間は、CPU処理より約8倍高速化することが判明しました。「HQとPRIME」はGPU処理に非対応なので、速度に変化は現れませんでした。

GTX 1660 SUPERのポテンシャルでも、及第点に収まる人は多いのではないでしょうか?

検証2 AMD Ryzen 5 4500+RTX 3060

▶︎▶︎ RTX 3060装着で処理時間の大幅短縮を実現

RTX 3060 SONY α7RIV
6100万画素RAW
NIKON D850
4500万画素RAW
CANON EOS1DX MarkIII
2010万画素RAW
GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理
HQ 21秒 21秒 9秒 9秒 5秒 5秒
PRIME 1分11秒 1分11秒 23秒 23秒 18秒 18秒
DeepPRIME 21秒 2分17秒 11秒 1分18秒 7秒 44秒
DeepPRIME XD 31秒 8分06秒 17秒 4分44秒 10秒 2分46秒

※検証実施:2023年8月

グラフィックボートをミドルクラスのRTX 3060に換装。GPU処理を選択すると「DeepPRIMEとDeepPRIME XD」の処理時間は、CPU処理より約13倍高速化しました。GTX 1660 SUPERより30%近く速くなりました。

Ryzen 5 4500の性能不足を危惧する人も多いですが、まったく問題ありません。

検証3 AMD Ryzen 9 5950X+RTX 3080

クリエーターパソコンとしては最強スペックに属するマシンで計測すると結果はいかに?

▶︎▶︎ 速度アップしたものの費用対効果は微妙

Ryzen 9 5950X+RTX 3080 SONY α7RIV
6100万画素RAW
NIKON D850
4500万画素RAW
CANON EOS1DX MarkIII
2010万画素RAW
GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理
HQ
PRIME
DeepPRIME 18秒
DeepPRIME XD 23秒

※検証実施:2023年5月

グラフィックボートをハイエンドクラスのRTX 3080に換装。AMD Ryzen 9 5950X+RTX 3080で「DeepPRIMEとDeepPRIME XD」の処理時間を検証しました。

GPU処理のみの計測になりますが、6100万画素RAWのDeepPRIME XD変換の時間は、Ryzen 5 4500+RTX 3060の数値の8秒アップを実現。約35%高速化しましたが、費用対効果を考慮すると微妙なところです。消費電力も大きくなるので、長時間使用する業務用途では電気代がアップしそうです。

スペック至上主義者向けのロマン仕様といえそうです。

検証4 AMD Ryzen 7 PRO 4750G

最後にAMD Ryzen 7 PRO 4750G(8コア16スレット)で処理時間を計測しました。CPUにGPUを内蔵するタイプですね。

CPU単体の性能は、Ryzen 5 4500より2割ほど高速です。内蔵GPU(Radeon Graphics 8コア)のポテンシャルはいかに?

▶︎▶︎ CPU内蔵GPUの性能は 役不足の印象が拭えない

AMD Ryzen 7 PRO 4750G SONY α7RIV
6100万画素RAW
NIKON D850
4500万画素RAW
CANON EOS1DX MarkIII
2010万画素RAW
GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理 GPU処理 CPU処理
HQ
PRIME
DeepPRIME 58秒 1分58秒
DeepPRIME XD 2分17秒 8分30秒

※検証実施:2023年5月

CPU内蔵GPUによる処理は、グラフィック性能が高くないため、GTX 1660 SUPERよりも2倍以上遅くなりました。今回テストに使用したパソコンは、超小型ケースに納められていたので冷却性能が劣り、サーマルスロットリングの発生によりRyzen 5 4500より遅くなりました。

家電量販店で販売している大半の製品は、CPU内蔵GPU搭載機なので「DeepPRIMEとDeepPRIME XD」の処理時間を重視するなら、選択候補から外した方が無難です。

パソコン選びで優先すべき項目

 DxO PureRAW 3のPC依存度 ※AI処理を重視
・CPUの重要度 ★★★☆☆
・グラフィックボードの重要度 ★★★★★
・メモリの重要度 ★★★★☆
・SSDの重要度 ★★★☆☆

DxO PureRAW 3は「DeepPRIMEとDeepPRIME XD」をGPU処理できることがパソコン選びの核心になります。また、HGとPRIMEはGPU処理に対応していないため、GPU処理の恩恵が受けられません。

「DeepPRIMEとDeepPRIME XD」の処理時間を独自検証すると、NVIDIA GeForce GTX 1660 SUPER以上のグラフィックボードを搭載すれば、そこそこ高速に変換処理できることが判明しました。また、PhotoshopやLightroom ClassicのAIノイズ除去より高速変換できるようです。

メモリは、8GB RAMでは役不足です。6100万画素のデータを扱う時、DeepPRIME処理時に12GBを消費しました。プラグインで他のRAW現像ソフトにエクスポートするなら32GB RAMを搭載しても決して無駄にはなりません。

CPUは6コア12スレッド以上あれば十分。

SSDは、M.2 MVMe Gen3以上を選択すれば問題ないでしょう。

DxO PureRAW 3が軽快に動作する推奨CPスペック
  • CPU:Intel Core i5 または Ryzen 5以上
  • グラフィックボード:NVIDIA GeForce RTX 3050以上
  • SSD:500GB 以上
  • メモリ:16GB RAM 以上
RTX 3060 VRAM 12GB
費用対効果

優先順位:グラフィックボード  メモリ  CPU  SSD

推奨グラフィックボード: RTX 3050 VRAM 8GB以上

結論
▶︎ RTX3060を搭載すればDeepPRIME XDの変換時間が高速化できる
▶︎ CPU性能はミドルクラスで十分
▶︎ CPU内蔵GPUはDeepPRIME XDの処理には役不足
▶︎ メモリは単独起動時に16GB、プラグイン併用時は32GB欲しい
余裕があるならRTX3060クラスのグラフィックボードを購入すべき!

PureRAW 3 おすすめクリエーターPC

RTX3060搭載の期間限定特価品 | AeroStream RM7A-E223/B

メーカー ツクモBTOパソコン
AeroStreamシリーズ
OS Windows 11 or 10 Home
CPU AMD Ryzen 5 5500
メモリ 16GB (8GB×2)
グラフィックボード GeForce RTX 3060
12GB VRAM
ストレージ 512GB (NVMe)
価格 119,000円(税込)

ツクモ販売ページ▶︎ AeroStream RM7A-E223/B Ryzen 5 5500 × RTX3060 期間限定特価

2023年9月15日(金)10:00までの期間限定販売
メリット デメリット
  • 期間限定の最強コスパ
  • Ryzen 5 5500搭載
  • 6000万画素RAWを高速処理できる
  • ケースデザインが保守的
  • PCIe 3.0

最安値の価格帯モデルはCPUにRyzen 5 4500を採用するモデルが多いですが、このモデルはワンランク上のRyzen 5 5500を搭載。BTOパソコンなので、メモリ32GB搭載を+12,100円でカスタム可能です。

RTX4060Ti搭載のLEDモデル | G-GEAR Aim GB5J-J231/BRGB

メーカー ツクモBTOパソコン
G-GEAR Aimシリーズ
OS Windows 11 or 10 Home
CPU Intel Core i5 13500
メモリ 32GB (16GB×2)
グラフィックボード GeForce RTX 4060 Ti
8GB VRAM
ストレージ 1TB (NVMe)
価格 199,800円(税込)

ツクモ販売ページ▶︎ G-GEAR Aim GB5J-J231/BRGB Core i5-13500 × RTX4060Ti 期間限定特価

2023年9月15日(金)10:00までの期間限定販売
メリット デメリット
  • 最新CPU&グラボ搭載
  • 人気のガラスパネル&LED搭載
  • 32GB RAM標準装備
  • WiFiは別途オプション購入

最新スペックのCPUとグラフィックボードを搭載したモデル。メモリ32GBと1TBストレージを標準装備するため、RAW編集はもちろん、動画編集も余裕でこなせます。サイドパネルはガラス製なので、LED照明を楽しめます。

RTX4060搭載の静音仕様 | Silent-Master NEO B550A Mini

メーカー @Sycom
Silent-Master NEOシリーズ
OS Windows 10 Home
CPU AMD Ryzen 5 5600
メモリ 8GB (8GB×1)
グラフィックボード GeForce RTX 4060
8GB VRAM
ストレージ 512GB (NVMe)
価格 187,330円(税込)

@Sycom販売ページ▶︎ Silent-Master NEO B550A Mini Ryzen 5 5600 × RTX4060 期間限定価格

2023年10月1日までキャンペーン割引中
メリット デメリット
  • 静音を重視したパーツ選定
  • Ryzen 5 5500搭載
  • 最新GeForce RTX 4060搭載
  • メモリ増設必須

私はMacとWindowsを使用していますが、静音性についてはMacの圧勝です。Silent-Master NEOシリーズは、Windowsパソコンでありながら静音性にこだわった製品です。クーラーファンにNoctua製を厳選し、ノイズを最小限度に抑えるCoolerMaster Silencio S400ケースに収めることで不快なファンノイズを低減します。

CPUは、シングルスレッド性能に定評があるRyzen 5 5600を装備。メモリが標準8GBなので増設必須です。メモリ16GBは+2,820円、32GBは+8,450円で増設できます。

PureRAW 3のよくある質問

普通のPCとクリエーター&ゲーミングPCの違いは?

家電量販店で売っている「普通のPC」とクリエーターPCやゲーミングPCは、性能が違います。普通のPCでもDxO PureRAW 3は動作しますが、話題のDeepPRIMEとDeepPRIME XDの処理に時間がかかるはずです。

DxO PureRAW 3に最適なパソコンを購入することで、汎用パソコンで20分以上かかる処理が数秒で完了します。

いわゆる高性能なグラフィックボードの有無が決定的な違いです。専用グラフィックボードを搭載すると、動画編集、3Dモデリング、AI画像生成などクリエイディブな作業が快適におこなえます。

CPUメーカーと構成は?

インテル:Core i9 > Core i7 > Core i5 > Core i3
AMD: Ryzen 9 > Ryzen 7 > Ryzen 5 > Ryzen 3

数字が大きくなるほど高性能ですが「価格・消費電力・発熱量」が大きくなります。

インテルならCore i5以上、AMDならRyzen 5以上のCPUを選択すれば問題ありません。Core i3の13世代は高性能ですが、システム要件で6コア12スレット以上が推奨されているので、候補から外した方が無難です。

グラボ非搭載でも快適に動作する?

システム要件はCPUのみでも処理できますが、快適に作業するならグラフィックボード必須。新規購入するならCPU内蔵GPUは候補から外しましょう。

CPUとグラフィックボード どっちを重視すべき?

CPUは、実売1万円クラスのAMD Ryzen 5 4500+ディテールクーラーでも十分なポテンシャルを発揮します。

PureRAW 3の処理時間は、グラフィックボード性能が大きく左右します。予算が許す限り、GeForce RTX 3050以上の導入をすすめします。

デスクトップとノート どっちがおすすめ?

デスクトップPCは、後からパーツ交換できるメリットがあります。数年後に性能不足を感じた時、GPUやCPUをアップグレードして延命策が計れます。モニター選択自由度が高い点も、デスクトップPCのメリットが大きくなります。

ノートPCは、CPU、グラフィックボード、メモリがマザーボードにハンダ付けされた製品が多く、物理的にパーツ交換ができません。また、モニター性能が劣悪な場合、正確な色を表示できない別の問題と直面します。

デスクトップPCは周辺機器が別途必要!?

デスクトップPCは、一般的に「モニター、キーボード、マウス」は別売りです。すでにデスクトップPCを運用中で、PC本体だけを買い換える場合は周辺機器を流用できますが、新規購入する場合「+α」の予算が必要です。

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