α7iiiは、高感度撮影時のノイズが少なく暗所撮影性能がズバ抜けて優れてますよね。ISO6400が実用的に使用できるので、屋内イベント撮影が楽になりました。
α7iii高感度特性がズバ抜けて良いことに着目し「絞りとシャッタースピードをマニュアルで固定して、感度設定を自動に設定してフラッシュをTTL発光する」という運用を思いつきました。
「感度優先オート+TTLフラッシュ撮影=楽々フルオート」という図式。
この判断が大失態の原因になるとは・・・というお恥ずかしい話です。
思いつきの露出設定を実践投入 そして大失態の結果・・・
通常、屋内イベントで撮影する時、感度をISO800ぐらいに設定して手ぶれ補正機能をON。絞りは被写界深度が欲しいのでF5.6(妥協して F4.0)を維持して、被写体の背景が暗くならない程度にシャッタースピードを設定して、フラッシュ発光!
シャッタースピードの設定で露出対応するのがいつもの撮影スタイルです。
しかし、冒頭でお伝えした「感度優先オート+TTLフラッシュ撮影=楽々フルオート」を海外のモーターショー試してみました。
夜間の屋外イベントで、スポットライトがグルグル回る環境。露出差が大きく、マニュアル露出では対応できない状況でした。
そこで、感度オートに設定し、シャッタースピードを1/125、絞りをF4.0にマニュアル設定してフラッシュをTTL発光にセッティングしました。
スポットライトが当たった時は「ISO感度が下がった状態でフラッシュ発光」し、スポットライトが当たっていない時は「ISO感度が上がって状態でフラッシュ発光」すると目論んだわけです。
しかし、大失敗!
言い訳ですが、撮影データを薄暗い環境でチェックすると見栄えよく見えるんですよ〜〜。
撮影データをパソコンのディスプレイで確認すると、肌色が環境光のナトリウム光が被り、ほとんどの感度がISO10000まで上がり、ストロボ発光がとても弱い仕上がりでした。チ〜ン、完敗です。
肌色が黄緑がかった不健康な発色の上、感度がISO10000まで上がっているのでシャドーの締まりが悪く、中途半端にフラッシュ光が当たっているので粒子の荒さがすごく目立つんですよ!
また、スポットライトが当たった状態でもISO感度が下がらず、スポットライトが当った顔の露出がド・オーバーに!
その後、感度オートで上限値をISO6400に設定しましたが、同様の結果でした。
高感度でフラッシュ発光すると粒子の荒さが気になる
α7iiiの感度オート設定は、動画撮影でとても便利な機能です。
しかし、フラッシュを組み合した撮影は、アルゴリズムが「卓上計算」されただけで、現場で煮詰められていない印象を受けました。
また、フラッシュ光と環境光をミックスする場合、光の質が大きく異なりすぎます。人口光が環境光を支配している場合、適正露出を環境光に近づけた状態でフラッシュ光をミックスすると色被りが顕著に現れます。
フラッシュの発光部に色温度(色温度変換フィルター)と色被り(マイナスグリーン)をかぶせて発光し、後処理で環境光に合わせて補正すれば良い結果が得られるかもしれません。
しかし理想であって、人口光は機器ごとにバラバラなので現実的ではありません。
まとめ
α7iiiのフラッシュ撮影は個人的に鬼門です。TTL発光の癖がつかめないです。
屋内イベント撮影でフラッシュ撮影する時は、従来通り環境光の露出をマイナスで抑え、フラッシュ光の支配力を強める方法がベストなようです。
人物撮影の場合、背景が暗くなると「素人っぽい写真」に思われるかもしれませんが、肌色にグリーン成分が混ざって発色がわるくなるよりマシかな。
また、人口光下で車両などを撮影する時は、フラッシュを使用しない方が良い結果が得られます。
まだまだ修行が足りないようです。
α7iiiでフラッシュ撮影する時は「ISO800上限」を私的運用ルールにすることにしました!
最後までお読みいただきありがとうございます。