インクジェットプリンタ用紙は印画紙タイプ+「白色度」にこだわる!

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プリント

写真引用:エプソン・キヤノン

写真プリントに適した用紙は「印画紙」タイプ

デジタルカメラで撮影した写真をインクジェットプリンタで印刷する時、用紙選びで頭を悩ませた経験はありませんか? ひとことで写真用紙といっても「印画紙タイプ」や「パルプ紙」があるので選択でミスることがあります。

銀塩タイプに類似した出力結果を望むなら、RCコート処理が施された「印画紙タイプ」を選択するのが一般的です。「パルプ紙」はパンフレットやポスターの出力に適した用紙であり、RCコートが省かれているのでワンランク劣る印象が否めません。

写真品質を重視するなら「印画紙タイプ」をチョイスしましょう。

一から探し出すのは大変なので、メーカー各社「印画紙タイプ」の用紙を抜粋しました。下記リストの用紙を購入すれば、第一段階はクリアできるハズです。

写真用紙は「白色度」にこだわりたい!

写真をプリントするときの環境は、モニタと部屋の環境光を色温度5000Kに統一し、その環境下でレタッチ処理を行い、5000Kの高演色蛍光灯下で印刷物を鑑賞するのが印刷業界の共通認識です。このルールは、写真データが「カメラマン→デザイナー→印刷業者」と、複数の環境を流通する過程で「一定の品質を保つこと」が目的です。環境を統一することで、一定品質を保つ目的があります。プリンタメーカー各社は、印刷業界の標準ルールを推奨しており、白色度92%前後の用紙が相性が良いと言われています。

しかし、趣味で写真出力する人は、他人にデータを受け渡すことはありません。撮影から出力までの全行程を「限定された環境」で行うことになります。モニタ色温度は「sRGB」の6500K、部屋の環境光に基準はなく、その環境下でレタッチしている人も多いはず。

この場合、メーカーが用意したカラープロファイルを適切に扱ったとしても、モニタ色温度の6500Kは「青白い白色」になるので、モニタ上の表示と印刷物の不一致が予想されます。そもそもカラーマッチングは難易度が高く理解できないため、プリンタドライバー任せで出力している人も多いようです。

その場合、難しいルールは無視して、単純にモニタ色温度の6500Kに類似した青白い用紙(白色度100%以上の用紙)をチョイスした方が良い出力結果が得られる可能性があります。

用紙を複数購入するなら白色度の異なる製品を揃えたい

写真用紙を購入する際、自分の直感を頼りに選んでも意味がありません。紙の白さを表す「白色度」が用紙ごとにバラツキがあるからです。人気用紙のエプソン「写真用紙ライト<薄手光沢>」は、白色度92%の用紙になります。

カラーマネージメントを行わず「写真用紙ライト<薄手光沢>」でモニタと出力の色味がマッチしない時の用紙選びは?

白色度の高い用紙(白色度100%以上の青白い紙)でプリントしてみることをオススメします。sRGBモニターの白さに近似する青白い白さが得られるからです。

純正写真用紙(印画紙タイプ)商品一覧

純正用紙は標準的な白色用紙と高白色用紙を用意

純正用紙の強みは、プリンタごとに「専用プロファイル」が用意され、対応ソフトを用いいることで高レベルのカラーマッチングで出力できる点にあります。メーカー純正アプリを使うと、用紙を選択するだけで面倒なカラープロファイルが自動的に選択され、知識がなくても高精度なカラーマッチングを行うことができますシステムも用意されています。

純正用紙の白色度は92%前後が一般的です。一部に白さを強調した白色度98%の高白色紙もあり、用途によって使い分けることができます。

エプソン純正・印画紙系用紙

写真引用:エプソン

坪量 厚さ 白色度
写真用紙クリスピア<高光沢> 300g/m2 0.30mm 98%
写真用紙<光沢> 255g/m2 0.27mm 92%
両面写真用紙<光沢> 210g/m2 0.20mm 96%
写真用紙<絹目調> 250g/m2 0.27mm 92%
写真用紙ライト<薄手光沢> 200g/m2 0.20mm 92%
キヤノン純正・印画紙系用紙

写真引用:キヤノン

坪量 厚さ 白色度
写真用紙・光沢プロ
クリスタルグレード
380g/m2 0.34mm 95%
写真用紙・光沢プロ
プラチナグレード
300g/m2 0.30mm 98%
写真用紙・光沢ゴールド 265g/m2 0.27mm 92%
写真用紙・光沢スタンダード 200g/m2 0.207mm 97%
写真用紙・微粒面光沢
ラスター
260g/m2 0.26mm 92%
写真用紙・絹目調 260g/m2 0.26mm 91%

互換写真用紙(印画紙タイプ)商品一覧

互換用紙の特徴は「高白色用紙」が多い点! カラーマッチしない場合は相性が良いかも?

互換用紙のメリットは、純正用紙に比べて安価な価格で入手できる点ですね。最近の互換用紙は品質がとても高く、品質が著しく劣ると感じることはありません。

デメリットは、カラープロファイルが用意されていないこと。これは頭を悩ます問題ですが、対策法もあります。純正用紙と近似した白色度の用紙をチョイスし、その用紙プロファイルで代用することにより純正用紙に近似した発色が得られる可能性が高くなります。

そもそもカラーマッチングせずに出力する人が圧倒的に多い状況です。富士フィルムの用紙は、全体的に白色度の設定が高く、モニタ調整せずに出力するユーザーに照準を合わせているのかもしれません。専門知識のない人には、純正紙の白さよりも富士フィルム用紙の方がマッチングに優れる可能性があります。

カラープロファイル運用時の対処法

互換用紙メーカーの多くは、カラープロファイルを提供していません。

カラーメネージメントを行う時は「白色度の近似した純正用紙プロファイルを代用する」という方法を試してみましょう。完璧ではありませんが、近似したカラーで出力できるはずです。

富士フィルム・印画紙系用紙
坪量 厚さ 白色度
画彩 写真仕上げ Pro 310g/m2 0.32mm 102%
画彩 写真仕上げ 光沢プレミアム 265g/m2 0.28mm 100.5%
画彩 写真仕上げ Vaiue 235g/m2 0.235mm 99.5%
画彩 写真仕上げ Hi(絹目調) 255g/m2 0.26mm 91%
コクヨ・印画紙系用紙
坪量 厚さ 白色度
プロフェッショナルフィルム(超高光沢) 257g/m2 0.19mm 87%
写真用紙 印画紙原紙(高光沢・厚手) 290g/m2 0.29mm 98%
写真用紙 印画紙原紙(高光沢) 260g/m2 0.27mm 98%
写真用紙 印画紙原紙(絹目) 255g/m2 0.27mm 98%
エレコム・印画紙系用紙
坪量 厚さ 白色度
写真用紙プロ 印画紙 特厚 270g/m2 0.26mm 91%
写真用印画紙 高耐久タイプ 特厚 251g/m2 0.251mm 136%
プラチナフォトペーパー 特厚 225g/m2 0.267mm 99%
プラチナフォトペーパー 特厚
エプソンプリンタ対応
225g/m2 0.267mm 99%
プラチナフォトペーパー 特厚
キヤノンプリンタ対応
225g/m2 0.267mm 99%
プラス・印画紙系用紙
坪量 厚さ 白色度
超きれいな写真専用紙 280g/m2 0.275mm 97%

まとめ

プリンタの写真用紙は、光沢感や用紙の厚さにこだわりがちですが「白色度」にこだわることで色の精度が高まる可能性があります!

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