SEL200600G【購入レビュー】テレコン比較や作例あり!

レンズ

SEL200600Gを自腹購入して1年が経過しました。動きモノを中心に撮影して感じた「AF性能・解像度・テレコン装着時の画質」を忖度なしのブログレビュー記事としてまとめました。

超個人的な結論
✔︎レンズ総評=コスパのよい超望遠ズームレンズ。
✔︎テレコン装着時の画質=SEL14TCは妥協できるレベル。SEL20TCは正直しんどい。
✔︎100400GM+14TCの比較=判断が難しいので記事を読んでください。
興味があれば、最後まで目を通してもらえると嬉しいです!
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SONY FE 200-600mm F5.6-6.3 OSS G

SEL200600Gの基本スペックは、メーカーサイト等で確認済みだと思いますので割愛します。実際に購入し、使用して感じたことを中心に述べていきます。

SEL200600Gは、現在発売中のミラーレス用レンズとして、もっとも焦点距離の長いズームレンズ(ニコンがZマウントで発売予定ですが)です。キヤノンRFシステムは、RF800mm F11 IS STMという比較的安価な超望遠レンズを発売済みですが、多くの制限を抱えた「ある意味割り切った仕様」になっています。となると、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS が本命になりますが、望遠端が100mm短い点がネックになります。100-500mmはどちらかといえば100-400mmレンズの延長線の立ち位置であり、200-600mmレンズとは別物と考えた方がよさそうです。

SEL200600Gが活躍するステージは、航空機・野鳥・レース・屋外スポーツといった被写体に近づけないシーンでしょう。じっくり三脚に備えて撮影するより、手持ちで撮影するスタイルが似合います。

販売価格(新品最安値&中古価格)

SEL200600Gは、ミラーレス初の超望遠レンズの正統であり、発売当初は爆発的人気に生産が追いつかず入手困難な状況が半年ほど続きました。現在は市場在庫も潤沢で、2021年5月現在ではいつでも購入できる状態です。販売価格を調査すると、ソニーストア価格とネット最安値に開きが出てきました。

ソニーストアの直販価格(クーポン適用前) 27万7750円 ※2021年5月20日現在
価格.com最安値 22万6382円 ※2021年5月20日現在

価格差は5万円ほど。価格に注目するとネット最安値で購入するのが有利ですが、ソニーストアは会員向けに割引率UPプログラムや各種クーポン類を用意しています。ソニーストアだけの特典として「メーカー保証が通常1年間から3年間に延長される特典」が無償付帯するのも魅力。そのような理由で、私はソニーストアで購入しました。

そのあたりのカラクリは下記ページで紹介していますので、興味があればご参照ください。

 

参考までに、中古の流通量も増えてきましたが販売価格は高値安定基調。コンディションの良い物件が安値で販売されていたら、中古を購入するのもアリだと思います。購入時期がキャンペーンと重なる場合は、キャッシュバック狙いで新品購入すべき時期かもしれません。

中古価格 A品 ¥22万5800円〜
B品 ¥22万2000円〜
※2021年5月20日調査

内容

SEL200600Gは「Gレンズ」なので元箱はオレンジ色になります。ご覧の通り、箱の大きさは想像以上に大きいですね。内容品は、レンズ本体・収納ポーチ・ストラップ・レンズキャップ・取扱説明書・保証書など。

デザイン&機能

本体デザインはレンズ先端が角ばった形状でSEL600F40GMに類似。ソニー望遠レンズのデザインに仕上げられています。Gレンズなのでエンブレムは黒色になります。

レンズフートを装着すると、レンズの長さが強調されます。レンズフードの着脱はロック機構がありません。インナーフォーカス式なので、焦点距離をズームしても全長は変化しません。ただし、鏡筒内でレンズ群が前後に移動するため広角側にズームするとレンズ先端が重くなります。

操作リングは、先端側がズーム、後端側がフォーカスです。マニュアル操作は少なくなってきたので、ズームの使い勝手を優先した配置ですね。特筆すべきは、ズームの「捻り角度」が少ないこと。望遠端から広角端まで、スムーズかつスピーディーに移動できるので、動きモノを撮影する時に重宝します。

レンズフィルター径は95mm。私は保護フィルターは極力使用しない主義ですが、一般の方はプロテクターを装着して運用するのが一般的でしょうね。サイズが大きくなる分、お値段は高額です。

鏡筒の素材はプラスティック製だと思われます。しかし、通常塗装の上からシボ塗装が行われており高級感があります。傷や手垢が目立たなくて好印象です。

レンズストラップ固定部は、鏡筒一体成型です。コストダウンと思われます。

スイッチ類の種類や配置はこのような感じ。発売時期が新しいレンズなので、手ぶれ補正に「MODE3」が搭載されています。SEL100400GMはMODE2止まりなのでアドバンテージになります。

三脚座は取り外し式を採用。角度調整は、三脚材の固定ネジを緩めて回転させる仕組み。90度ごとのクリックする機能は搭載されていません。あえて厳しい意見を言わせていただくと、三脚座の剛性は高くありませんのでスロー撮影時はブレに要注意!

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忖度なしの自腹レビュー

AF性能

AFスピードにこだわるなら、カメラは「α7III以降と組み合わしたい」というのがホンネ。AF-Cの追従性能を重視する場合、基本設計が古いα7II・α7RIII、α7SIIと組み合わすと、追従性の悪さに「イラッ」とするかもしれません。

フルフレーム機からチョイスするならα9やα7RIV以降のモデル、APS-C機ならα6600を選択すれば、動体撮影時(AF-C撮影)にストレスなく撮影に集中できます。ソニーEマウント用レンズの最高峰に600mm単焦点レンズのSEL600F40GMがありますが、こちらのレンズは解放F値が明るいがゆえにピント幅が極度に浅く、フォーカス繰り出し量も多くなるため、AFスピードは爆速ではありません。

AFロスト時の挙動は、ボケ量の多いSEL600F40GMは「ハイ終了!」の印象ですが、SEL200600Gはワイド側にズームすれば被写体を再度捉えられる可能性が高く、SEL200600Gの扱いやすさが目立ちます。

カメラとの相性(解像度)

SEL200600Gに組み合わすべき解像度(画素数)は、判断が難しいところですね。私は長年、2400万画素信者でしたがニコンD850の登場により考え方が一変しました。D850の画素数はおおよそ4500万画素。しかもローパスレスで攻めてきました。ニコンユーザーにとって4500万画素は、もはや「スタンダード」なのです。α1が高画素(5000万画素)を採用した理由のひとつに「D850」が影響しているはずです。

というわけで、ツイッターやインスタグラムには、ニコンD850で撮影された写真が溢れています。当然、ローパスレスの4500万画素で撮影された写真は高精細です。このような状況で「2400万画素で勝負できるか?」ということになります。

解像度については、家族写真やポートレートのように被写体をフレームいっぱいに収めることができれば2400万画素で問題ありません。しかし、飛行機や野鳥など近くに寄れない被写体の場合、焦点距離を長くするにも限界があるため、トリミングに頼ることになります。トリミング耐性については、解像度が大きければ大きいほど有利です。2400万画素より4500万画素の方が断然有利なのです。

プロの多くがD6やEOS1D4などの2000万画素前後を愛用する理由は、高い信頼性のほか、トリミングが必要なく撮影できる環境が整っているから。レース写真の場合、サーキットのコース脇まで入場でき、最適な焦点距離のレンズを用いてフレームサイズの80%ぐらいの大きさで撮影できます。トリミング不要なので2400万画素機で十分なんです。

ところが、アマチュアは規制等により被写体に近づくことができず撮影自由度は低くなりがちです。そのため、トリミング耐性はとても重要な要素になります。また、風景写真で遠くの被写体を撮影する場合においても、α7IIIにSEL200600G+SEL14TCに装着した場合と、α7RIVにSEL200600Gだけの状態で撮影したデータを比較したことがあります。この場合、等倍観賞すると、ほぼ同等の大きさになります。精細度については、α7RIVで撮影した写真が圧倒でした。

最近はソフトウエアの性能が劇的に向上しています。「高解像度機はノイズが〜」と反射的に反応される方がお見えになりますが、多少のノイズは画像処理で消すことができます。また、縮小(リサイズ)することでノイズも目立たなくなります。その反面、解像度を劇的に向上することは困難です。そのような現状を踏まえると、迷ったら高画素機を買うのがベストな選択だと思います。

超個人的! SEL200600Gに組み合わすべきカメラの選択法
被写体をフレーム一杯に撮影できる条件 ▶︎ カメラは何でもOK
動きものをフレーム一杯に撮影できる条件 ▶︎ α9系を推奨
トリミング前提で撮影する▶︎ α7RIVまたはα1を推奨
高感度撮影優先(等倍鑑賞しない&大判プリントしない)の撮影 ▶︎ α7SIIIを推奨

画質

α7RIV/SEL200600GM/マニュアル露出(1/2000秒・F7.1・±0EV)/ISO640で撮影したJPEG画像にシャープネス処理とノイズ処理を施し等倍切り出し

SEL200600Gの画質は、SEL600F40GMに及びませんが、普及価格帯の超望遠ズームレンズとしては十分満足が得られる解像度と評価できます。各社純正レンズのMTF曲線をチェックしましたが、SEL200600Gが最も高周波解像度(30本/mm)の数値がもっとも優れているので当然の結果といえるでしょう。

SEL200600Gの解像度を極限まで引き出す秘訣は、高画素機&ローパスレスカメラと組み合わして運用すること。遠距離の被写体を撮影する場合や、遠景を含む風景撮影する場合は、解像度の差となり顕著に現れます。α7RIVとα9で撮影した写真データを比較テストすると、精細度はα7RIVの圧倒でした。シャープな描写を望むのであれば、α7RIVまたはα1を組み合わせて運用することをお勧めします。

解像力が甘い!?

レンズ購入後、比較的早い時期に「描写の甘さ」を感じるかもしれません。この解像度低下の最大要因は大気のゆらぎ(陽炎)です。大気のゆらぎは近距離でも発生し、致命的な悪影響を及ぼします。テスト撮影でピントが甘く感じたら原因は大気のゆらぎを疑うべきです。メーカーサポートに怒鳴りこまないようにしましょう!!

体力(腕力)は必須

レンズの本体重量は、2,115g。ロクヨンの3,040gより約1kg軽量ですが、1日中手持ち撮影すると翌日は腕の筋肉がパンパンに張るはずです。ハンドリングの良さはSEL100400GMに敵いません。

操作感

ズームリングの広角端から望遠端まで、少ない捻り角度でスムーズにズームできます。手持ち撮影中のズーム操作は究極レベルに快適です。インナーフォーカスを採用しているので、レンズ先端が自重によって伸びることもありません。マニュアルフォーカスリングの動きもとても滑らかです。

テレコンとの相性

位相差AF作動条件の罠

SEL200600Gは、ソニー純正テレコン(SEL14TCとSEL20TC)が使用できます。しかし、ソニーαには位相差AFが動作する条件がカメラごとに異なります。テレコン装着による解放F値は、下記のようになります。

SEL200600G単体 +SEL14TC装着 +SEL20TC装着
広角端解放F値 F5.6 F8.0(合算値) F11.0(合算値)
望遠端解放F値 F6.3 F9.0(合算値) F13.0(合算値)

ソニーαの位相差AF作動条件は、多くの最新モデルがF11.0以下に制限されています。そのため、SEL200600GにSEL20TCを装着すると望遠端の合算F値がF13.0になり、設計の古いカメラでは位相差AFが作動しません(コントラストAFのみで駆動)。α7RIIIを例に挙げると、位相差AFの作動条件がF8.0までに制限されているので、SEL14TCを装着するとコントラストAFのみの動作になり、動体撮影(AF-C)で高速AFが作動しないので注意が必要ですね。

画質比較 ※画像クリックで拡大

撮影した画像を等倍切り出し。無修正です。大気の状態の良い曇り空で撮影しました。

▲α9/SEL200600G

▲α9/SEL200600G+SEL14TC

▲α9/SEL200600G+SEL20TC

▲α9/SEL100400GM+SEL14TC

▲α9/SEL600F40GM+SEL14TC

▲α9/SEL600F40GM+SEL20TC

画質低下

テレコンを装着すると画質は必ず低下します。画質のイメージは下記の印象。

600GM>600GM+14>200600G>>200600G+14>600GM+20>>>200600G+20

ソニーEマウントシステムは、他メーカーと比べてテレコンが常用できるメリットがあります。とくにSEL200600GとSEL14TCの相性は良好で、若干コントラストは低下しますが、画質やAFスピードは及第点に収まります。SEL20TCについては、解像度&コントラスト低下は避けられず、大気の影響も受けるため満足のいく解像度は得られないかも知れません。

200600G vs 100400GM+14TC問題

上記写真は「SEL100400GM+SEL14TC」で撮影した一例です。写真では見づらいかも知れませんが、ピンクの矢印の部分に周辺光量不足が確認できます。APS-Cサイズやクロップ撮影なら目立ちません。

近距離撮影メインなら100400GM+14TCもあり

SEL100400GMにSEL14TCを装着すると「560mmF8.0のレンズ」として利用できます。利便性を優先して「SEL100400GM+SEL14TC」の購入を検討している人も多いはず。

レンズ単体の解像度を比較すると、SEL100400GMの圧勝です。そのため、撮影スタイルの大半が100〜400mmに収まる(800mmで撮影する機会は皆無)なら、SEL100400GMの高品質を思う存分体感できます。テレコンの使用頻度は少なく、たまに比較的近距離の被写体(ペットや運動会撮影)を大きく撮影したい場合、色収差や周辺光量不足が目立ちづらく、SEL14TCを有効活用できると思います。

注意点は、SEL100400GMは手振れ補正の性能が一世代古く「MODE3」がありませんので、手振れ補正の効果は最新型と比較すると劣ります。

実質「600mmF6.3単焦点レンズ」と使用するなら

一方、被写体までの距離が遠く小さい場合(戦闘機や野鳥)、トリミング前提の撮影、サーキット撮影は、SEL200600Gを導入しても実質的に「600mmF6.3の単焦点レンズ」として使用する機会が多くなりますよね。そのような場合、SEL100400GM+SEL14TCの組み合わせは、比較的シャープな画像が得られますが色収差が気になる時があります。そのような理由で、周辺光量不足や色収差の少ないSEL200600G単体利用を推奨します。また、800mm以上の撮影を視野に入れるなら、SEL100400GM+SEL20TCの画質より、SEL200600G+SEL14TCの品質が優れると思います。

民間旅客機の撮影は判断が難しい

旅客機を中心に撮影する場合は、機体が大型なのでワイド領域の撮影機会が増えてきます。撮影の大半が100〜400mmに収まり、840mmを必要としないなら「SEL100400GM+SEL14TC」の運用もアリかもしれません。

超個人的な判断方法
運動会やペットの撮影 ▶︎ SEL100400GM(+SEL14TC)
100〜400mmがメインの動画撮影 ▶︎ SEL100400GM(+SEL14TC)
戦闘機・野鳥・レース撮影など遠距離撮影 ▶︎ SEL200600G(+SEL14TC)

カメラバッグ

サイズ thinktankphoto Airport Commuter(エアポート コミューター)
メーカー公称値 長さ=318mm 最大径=111.5mm
実測値 長さ(レンズキャップ前後込)=337mm 最大径(レンズフード)=126mm

SEL200600Gを持ち運ぶ時は、シンクタンクフォト エアポートコミューターに収納して移動しています。レンズフード逆付けしても収納できます。

作例 ※画像クリックで拡大します

α9/SEL200600G

α9/SEL200600G+SEL14TC

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