車中泊でお湯を沸かすための最小装備は?【カメラマンの車中泊 2】

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アクセサリー

Text/Photo:ちゃんまさ

外出先の車内でポータブル電源を使い、お湯を沸かす方法を考えてみました。キャンプが目的ではないので「少ない荷物でバッテリー消耗も少なく」を重視した機材選びを考えてみました。というわけで、現在運用中の方法をご紹介します。

ポータブル電源でお湯を沸かしたい

一般的にポータブル電源は、キャンプや災害時の電源確保が重視される傾向ですよね。1Dayキャンプで炊飯したり肉を焼いたりするのは楽しそうです。

しかし、カメラマンにとってポータブル電源は、カメラやパソコンの電源確保を優先したいので、不要な電力消費は「極力抑えたい」というのがホンネ。撮影機材は重くなりがちなので「最小構成の装備かつ省電力でお湯を沸かすこと」を重視します。

快適装備としての活用法は「車でお湯を沸かす」こと。撮影は仕事の延長として考えているので、事務所でコーヒーを飲む感覚ですね。いろんな方法を考え、メリットとデメリットを比較しました。

車中泊のポータブル電源はEcoFlow RIVER Proがおすすめ【カメラマンの車中泊 1】
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電気ケトル

引用:アマゾン

お湯を沸かす最も簡単な方法は、電気ケトルですよね。1リットル前後の水を短時間で加熱することができます。価格も比較的安価なので第一候補になります。

気になる点は、消費電力が大きいこと。1000W超えが一般的で、ポータブル電源には辛い状況です。EcoFlowのRIVER Proは、X-Boostテクノロジーを搭載しているので、1200Wまでの製品なら使用できる確率は高くなりますが、100%使える確約はありません。

運搬については「電気ケトル+コップ」を持ち運ぶことになります。電気ケトルは比較的軽量ですが、サイズについては想像以上に大きなスペースを必要とします。

電気ポット

引用:アマゾン

電気ポットは、電気ケトルに保温機能を備えた製品です。1リットル前後の水を短時間で加熱することができます。

消費電力は、電気ケトル同様に大出力が必要ですが、象印から430Wで動作する電気ポットが発売されているので候補になります。430WならEcoFlowのRIVER Proでも使えそうです。

運搬については、電気ケトル同様に「電気ケトル+コップ」を持ち運ぶことになります。電気ポットは軽量ですが、サイズについては想像以上に大きなスペースを必要とします。

IH調理器

引用:ドリテック

小型IH調理器でお湯を沸かす方法も候補に入れました。ドリテックというメーカーの製品は、小型かつ出力設定できるためポータブル電源で利用できる報告があります。

出力は100〜1000Wの可変式です。EcoFlowのRIVER Proと相性の良い設定が見つかりそうな予感です。

運用方法は、お湯をヤカンで沸かすのではなく、コップで沸かす方法を考えてみました。家庭用のIH調理器は、小さなコップに反応しない傾向ですが、ドリテックの製品は、最小サイズ10cmの鍋底に対応すると記載されています。コップでお湯が沸かすことができればヤカンが不要になるため、装備を極限まで減らすことができます。

荷物としては「IH調理器+コップ」になります。

問題点は、10cm以下のコップを機械が認識するか? これは自己責任でテストする必要があります。

ドリテック「ピッコリーノ同等品」を購入

カインズ「コンパクトIHクッカー」

IH調理器は、ドリテックの「ピッコリーノ」と「ミニチュラ」が定番です。またピッコリーノのOEM品がカインズ「コンパクトIHクッカー」として発売されている状況です。

カインズ「コンパクトIHクッカー」とピッコリーノの違いは「ブランドロゴの有無」になるそうです。価格はピッコリーノよりも若干安価なのでカインズ店頭で4,980円で購入しました。

最小モデル「ミニチュラ」と「ピッコリーノ」の違いも調べてみました。

出力 サイズ 重量 価格
カインズ(OEM)
コンパクトIHクッカー
※ドリテックロゴなし
100〜1000W W:205mm
D:205mm
H:50mm
約1.5kg ¥4,980円
ドリテック
ピッコリーノ
100〜1000W W:205mm
D:205mm
H:50mm
約1.5kg ¥5,100円前後
ドリテック
ミニチュラ
100〜800W W:185mm
D:195mm
H:55mm
約1.3kg ¥5,980円前後

 

引用:ドリテック

ポータブル電源&車中泊専用で使用するなら最小サイズのミニチュラ、ポータブル電源の出力に余裕がありご家庭でも使用するならハイパワーが得られるピッコリーノ(コンパクトIHクッカー)を選ぶと良いかもしれません。

私は事務所でも使用したいので、1000W出力が得られるピッコリーノ(コンパクトIHクッカー)を選択しました。

90mmステンレスカップ

引用:アマゾン

コンパクトIHクッカーが正式対応している鍋底サイズは10cm〜16cmです。IHクッカーで使用できるコップ材質は「ステンレス、鉄、チタン」が使用でき「陶器、アルミ、樹脂製」は認識しません。

アマゾンで検索すると、ステンレス製かつ10cmのコップを発見しましたが、サイズが巨大です。本音は8cm前後のコップが理想ですが、IHクッカーが反応しない恐れがあるため、9cmのコップを購入することにしました。

自己責任でテストした結果、無事に認識。

※コップが小さすぎて認識でないときは「E1」エラーが表示されます。

カップラーメンのお湯を沸かせる

このコップは外径が9cmで、総容量は600cc。コップとしては大型ですが、メリットとして400ccのお湯を沸かすことができます。400ccのお湯があればカップヌードルを作ることができます。

車中泊ではカップ麺は食べない予定ですが、即席味噌汁やコーンスープぐらいは作ってみたいですね。

RIVER Proとの相性

コンパクトIHクッカーの出力は、100W〜1000Wの範囲で10段階で設定できます。EcoFlow RIVER Proは、600W出力ですが、X-Boostテクノロジーで1200Wの機器が使用できる場合があります。コンパクトIHクッカーの場合、出力5(500W)で正常に動作しました。出力6(600W)に設定すると不安定な挙動(出力値の上下変化)を示します。

EcoFlow RIVER ProでコンパクトIHクッカーを使用する場合、設定3〜設定5の範囲で使用するのがベストですね。

コンパクトIHクッカーの出力
設定1 100W ※ON/OFFの完結運転
設定2 200W ※ON/OFFの完結運転
設定3 300W
設定4 400W
設定5 500W
設定6 600W
設定7 700W
設定8 800W
設定9 900W
設定10 1000W

短時間でお湯が沸く

EcoFlow RIVER ProにコンパクトIHクッカーを接続しました。コップの200ccの水を入れて、80度になるまでの所要時間と消費電力を調べてみました。

出力設定 水量 水温 時間 電力消費
5(500W)
※液晶表示は540W
200cc 80度 約2分 ー3%消費

検証結果は、200ccの水を80度まで温めるのに要する時間は約2分。出力設定5は公称500Wですが、ACコンバーターのロス分を含めると540W前後消費します。終了時点のバッテリー残量は97%でしたので、単純計算で30杯分ぐらいお湯を沸かすことができます。

暖かいコーヒーを屋外で飲む幸せ

スティックコーヒーが便利でオススメ

コーヒーは、本格的なドリップ式からインスタントコーヒーまであります。ドリップコーヒーは、コップ2個または別途ヤカンが必要になるので今回はパス。車中泊でで楽しむコーヒーは、スティック式のインスタントを基本にします。

味は劣りますが、個別梱包されているので、少量でも新鮮を保てるメリットがあります。スーパーで購入すれば、1杯あたりのコストは20円前後に収まります。自動販売機で140円の缶コーヒーを購入したりコンビニのコーヒーを飲むことを想定すればコストを大幅に抑えることができます。

UCCカップコーヒーも美味しい

UCCのカップコーヒーも美味しいのでオススメ。コップをヤカン代わりで利用して、140ccのお湯を沸かして紙コップに注げば完成です。1杯あたりのコストは50円前後になります。

アマゾンでUCCカップコーヒーの「コーヒーのみ」を発見。スーパーでも見かけないレアアイテムです。40本入りを622円で購入したので、1杯あたり15円前後と経済的です。自動販売機で140円支払うのがバカらしくなります。

40本あると嬉しくなります。ブラックコーヒー派には、こっちがオススメですね。

弁当+αでリッチな気分!

コーンポタージュ

コーンポタージュなどのセット品をアマゾンで購入。価格は¥1,267円で、1杯あたり43円前後と自動販売機で買うより断然お得。マクドナルドのハンバーガーやサンドイッチと相性抜群ですよ。

IH調理器でコーンポタージュを作る場合、お湯を沸かしてから粉末を投入すること。水に粉末を混ぜた状態で加熱すると焦げつきます。

即席味噌汁

スーパーで100円前後で販売している即席味噌汁。粉末と生味噌タイプがありますが、味を重視するなら断然生味噌タイプです。1杯あたり13円のコストで、冷えたおにぎりも美味く食べられます。

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